3.24.2024

Now On Sale - Buzz The Fuzz Original Fuzz

 
 上の写真の背景に、何やら不気味なイラストがありますが、まあそこは無視してくださって大丈夫です(笑)。どんな音が出るのか、どう使えばどういう音になるのか、以降このファズのことをつらつらと書き連ねようと思います。また、只今よりこのファズを販売開始します。要項はこのポストの一番下、もしくは横のサイドメニューの中に記しておきますので、そちらからお願いします。

 まあぶっちゃけて、なんでこういうファズを作ったのか、という話をしてみます。60年代とか70年代のロック・ギターって、どうやってあの歪みになってるのか、ちょっと不思議に思うことはないでしょうか? 基本的に「アンプがフルアップしててあの音になってる」とか、「アンプが改造されてる」とか、「あの謎のエフェクターがあの歪みを産むんだ」なんていう伝説は、昔も今もありますけど。

 でも実際に同じ機材とか同じギターとか、メチャたっかいビンテージ・ギターを使ってみても、なかなか同じようになることはありません。全部が当てはまるわけではありませんけど、いろいろ研究していくと、ひとつの発見があります。昔の人たちは、結構な割合でファズを使っていたのです。ええ、本当です。
 思い切り極端な例をあげますけど、1970年発表のデヴィッド・ボウイのアルバム『THE MAN WHO SOLD THE WORLD(世界を売った男)』ていうアルバムがありますが、実はあの作品のベースには、結構な率でアービターFUZZ FACEが使われています。これはベース&プロデュースを担当したトニー・ヴィスコンティ本人が明かしていることで、もう間違いありません(しかもヴィスコンティは、あの当時自分では歪み系はそれしか持ってなかった、とも発言)。

 もちろん同作のギターはミック・ロンソンでして、彼のファズ(TONE BENDER MK1)の音が一番わかりやすく聴けるのもこのアルバムなんですが。まあ前述した例は極端ですが、ファズ・ペダルの使い方として、(ギターでもベースでも)プリアンプ的に歪み量を調節する、という効能があることは、ファズをあれこれ研究された方なら概ねご理解いただけるかと思います。
 今回のファズは、プリアンプ的に歪みを作れるもの。つまりクリーンもクランチも、そして激歪みも作れるものになっています(今「クリーンも」と書きましたが、もちろん中でゲルマ・トランジスタで3段階も増幅する回路を通ってるので、バイパス音のようなクリーンにはなりませんけど)。

 極力シンプルな回路、だけど必要十分な機能と音色(音質)を兼ね備えた回路という点を考えて、自分ではどうにもわからなかった「ノイズの削減」「インピーダンス・マッチング問題」「出力(音のデカさ)」みたいなところを、アキマツネオ氏に解決してもらいました! さすがです師匠。しかも今回のファズは、贅沢にも60年代イギリスで製造されたムラード製のゲルマニウム・トランジスタを使ってます。
 そして、カンのいい方ならもうお分かりの通り、アキマさんが回路設計したっていうことは、このファズは「歪みすぎて埋もれて音も小さく聴こえる」なんていうことがありません。どかっと音が出てきます。

 上の方でベースの話を少ししちゃいましたが、本ペダルはもちろんギターに特化したペダルです。ていうか正直ベースさして試したことない(笑)。とにかくギター用だと思ってください。ピックが弦へと食らいつくあのBite感とか、すげー出ちゃいます。だからミスタッチできない、ていう怖さもあります(笑)。

 さすがに音を何も載せないのは不親切だろうと思うので、ささっと試した時の動画を貼ります。演奏者は俺。何を弾いてるかは気にしないでください(笑)。でも、これじゃこのファズの全体的な音というか、あれもこれもできますよっていうのが全然わからないと思うので(本当はこの動画ボツにするつもりだった)、今後使い方を含めて改めて動画を作成するつもりです。ちゃんと上手い人に頼んでみるつもり。

 余談なんですけどね、ある人から「エフェクターのデモ動画って、演奏が下手だと見る気しないよねー」と言われて、ああなるほど、と自分も納得したんです。でもベラボウに上手い人がピロピロピロ〜ってやってる動画って、そっちばっかりに耳が行って肝心の音があんまり記憶に残らなかったりするんですよね(笑)。俺だけかもしれませんけど。

 そんなわけで、実際の音がどうかは今後とも当ブログをチェックしていただければと思うんですが、正直いえば、チョーかっこいいファズになったと思います。もちろん音の好き好きは人それぞれですけどね。別なとこでちらっと書いたんですけど、このファズ使えばフリップ先生みたいな音も、ピストルズみたいな音も、「Rebel Rebel」みたいなアンプ歪ませたクランチみたいな音も出せるんですよ。見た目が気に入らないという方はバンバンご自身でモディファイしてください(笑)。

 さて。このファズの販売は、当ブログを通じてのみとなります。直販価格は50000円(税込)となります。発送はヤマトの着払いを利用します。もしご希望の方がいらっしゃれば、こちらまで直接メールにてお問い合わせいただければと思います(ただし勝手ながら匿名でのメール/ご質問には基本的にお答えしていません。お名前の記載をよろしくお願いします。



 また、このファズの保証に関して。以下をご理解ください。
●「手作り」=文字通り全てハンドメイドで製作されたペダルです。出荷当初から個々に微細な傷等がついている場合もありますが、外観に関しては一切のクレームを承れません。ご理解願います。
●全て正常に動作することを出荷直前に確認してから発送していますが、上記の通り、古い時代のゲルマニウム・トランジスタを用いた回路であり、1つ1つを手作業で選別・設定して製作されていますので、サウンドに個体差が生じる場合があります。この点に関しても一切のクレームを承れません。ご理解願います。
●到着後、製品上の不良等トラブルがあった場合は対処します。直接こちらまでご連絡ください。なお、修理保証は「出荷先のお名前」と「シリアルナンバー」が一致したもののみ承ります。転売されたものや他者経由での修理依頼はお断りさせていただきます。この点ご了承ください。

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