今までも本ブログでは、TONE BENDER誕生のいきさつに加え、その前後のファズの状況なんかもバラバラと書いてきましたが、この辺で再度その歴史をまとめてみようかな、と思います。過去に自分で書いたことをあまりダブって書くのも芸がないので、ここでは年次、つまり時間軸に沿ってTONE BENDERを中心としたファズ・ヒストリーを書いていこうと思います。
TONE BENDERに関しては、今だに誤解が多いことも事実です。当方とて、完璧に歴史と背景を把握してるわけではありません。だからこそ、今判ってる事だけでも整理して今のうちにまとめておこうかな、というワケです。
1961年、ビリー・ストレンジさんというイケメンのギタリスト(作曲家としても有名ですが、俳優業もしていたそうです)が、上記したレッド・ローズ氏製作のカスタム・ファズ・ボックスを使用して録音に参加したのが、アン・マーグレットという美人女優さん(当時「女エルヴィス」として売り出された人)のシングル曲「I JUST DON'T UNDERSTAND」でした。 この音源のプロデュースを担当したのはチェット・アトキンスですが、曲はもの凄くドス黒い(笑)R&Bソウルです。この曲は後にビートルズがカヴァーしたのでご存知の方も多いかもしれませんね。ストーンズ「SATISFACTION」よりもギンギンにドス黒く、ファズがビービー言ってるこのイカレた新しいサウンドを、後の英国のR&Bマニアがこぞって真似っこした、というのは、十分に頷ける話です。実際はご覧のように、イケメン白人美男美女による盤だったのですが。
このイケメンのビリー・ストレンジさんは、このアン・マーグレット嬢での客演のみならず、他でもファズ・サウンドを披露していることが確認できます。例えば1962年11月に発売された、ボブBソックス&ブルージーンズというコーラス・グループのシングル「ZIP A DEE DOO DAH」でも、ビリー・ストレンジによるファズ・ギターが収録されています。このヘンテコな曲のタイトルでも想像できる方もいらっしゃるかもしれませんが、この曲はフィレス・レコードからのシングル・リリースで、もちろんプロデュースはフィル・スペクターでした。
ABOUT THIS BLOG : 歴史的ファズペダル、TONE BENDERとその関連エフェクターに関するサイト。長く続けばちょっとは資料価値のあるファズ・アーカイヴになるかな、なんて思い、始めてみました。同時に当方が開発に関わったTONE BENDERクローン・ペダルや、当サイトのオリジナル・ファズの宣伝も兼ねています。はじめてお読みいただく方は、まずこちらから参照していただけると幸いです。
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