2.03.2013
The Next Day
すっかりご無沙汰になってしまって、しかもなんだか最近はこのブログの書き出しがいつもこんなカンジの決まり文句になっているのが、自分でもなかなか情けないモノがあります。
さて、今年の頭にデヴィッド・ボウイがなんと10年振りとなる新作を出すよ、と発表しました。その発売に併せて、各社の音楽雑誌では「ボウイ大特集」みたいな記事を掲載したりとか、過去の記事をまとめたボウイのムック本を出すことになるのですが、当方も某ムック本のために先日まで大量のボウイ原稿の執筆に追われておりました。当然のように今もまだ「ボウイ脳」となってしまっております。今回も「ジギー・スターダストは何年何月何日に眉毛を剃り落したか」なんていう事に夢中になってしまったわけです(笑)。
えっ、ホントにこんなジャケットのCD出すの?と疑わずにはいられない、まったくやる気の片鱗さえ伺うことのできない(笑)ジャケット写真が先に公開されましたが、まあいっかあ、ボウイだし、と己を鎮めることに日々苦労しています。
今回書こうかなと思ったネタは、上述のボウイのムック本の中ではスペースの都合で書けなかったエピソードをここで書いてしまおうかな、と思いまして、ボウイの新作がらみの話です。例によって、興味ない方は本稿はシカトして下さい。
今回の新作『THE NEXT DAY』(3月12日発売/2月頭の現時点では、日本にマスターテープも届いていない模様)は、完全に秘密裏に制作作業が行なわれていました。つまり、ボウイとトニー・ヴィスコンティ他数人だけでヒッソリと制作し、関係者にもレコード会社にも秘密で録音がされていったわけです。過去10年間で、人前に出た事さえホンの数度しかない、という完全ヒキコモリだったオヤジでしたから、あーもう終わっちゃったのね、なんて思われても仕方ない状況でした。秘密にして驚かしちゃうぞ、というカンジだったのでしょうか。
今ではもう参加ミュージシャンやプロデューサー等による「こんなカンジで作っていったんだよ」という発言もメディアに載るようになりましたが、とにかくレコーディングはもちろんのこと「ボウイが新作を作っている」ということさえ秘密厳守だった、とのこと。
しかし、実は今から1年半も前、2011年10月15日にボウイの新作について、リークしてしまった人がいます。その人はロバート・フリップというオジサンでして(笑)。やるねえ、最高ですねフリップ先生。
事の顛末を書きますと、11年10月に、フリップ先生はボウイから電話を受けたそうなのです。そしてそのことを自身のブログでそれとなく書いてしまったんですね。「まだ世間に公表されてないが、ボウイはイーノと新作を準備しているようだ」と。フリップ先生のブログを読めばわかりますが、ダイレクトには表現してません。例によってなんだか面倒臭い「脳内の妄想」的な表現で書かれています。
その後、フリップ先生のところに「え、ボウイは新作作ってるの?」なんていう質問が飛び交ったそうなのですが、フリップ先生以外からはそんな話が出る事もなく、フリップ先生も詳しく言及することもしなかったので、数日でその「祭り」は収束してしまいました。
ところが、この事を恨んでいる人物がひとりいました(笑)。プロデューサーのトニー・ヴィスコンティという人です。今年の1月15日、新聞のインタビューに答えて、ヴィスコンティはこう喋っています「ボウイの新作の秘密を漏らしたヤツがひとりだけいてね。ロバート・フリップだ! 彼に『ギター弾いてくれ』と頼んでみたんだけど、もう引退したからやりたくない、との答えだった。そのオファーがあったことを彼がブログでバラしてしまった。でも、誰もフリップの書いたことを真に受けなかったってワケだ」。
フリップ先生は現在演奏活動からの引退を宣言してしまっていて、もう一切ギターを弾いていないようですが、相変わらず音楽シーンを騒がせてくれるようで、嬉しい限りです(笑)。上記のヴィスコンティの恨み節に関して、後にフリップ先生は自身のブログで弁明をしています。「新作にギターで参加してくれなんて言われてないんだ。もし言われてたら、引退を撤回しよう、と真剣に考えただろうね」。なんだよ先生、ギター弾けよ、と思ったのは当方だけではないと思うのですが。
ボウイ、イーノ、フリップとくればそれはもうロック史に燦然と輝く77年の大名作『HEROES』なわけです。そして今回の新作のジャケはその『HEROES』そのままなわけで、だったら是非引退を撤回して、ピロピロっと先生にギター弾いて欲しかったですね。
さてさて話が逸れますが、今までも何度も書いてきたように、スペインMANAY SOUNDのビルダーROMAN GIL氏は、本職はプロのミュージシャン/ギタリストなわけですが、先日本人が公式にアップした新しい動画があるので一応ご紹介したいなと思います。これは彼が2007年に制作したソロ・アルバムの中の1曲「SILETAS」を、自身でリミックスしてみたインスト・ヴァージョン(当時は未発表)なんです。実はこの曲、バックに延々とピアノが入っていますが、これ、デヴィッド・ボウイの作品でお馴染みのマイク・ガーソン氏本人によるプレイなんですよね。当方もROMAN GILも共に大のボウイ・ファンですが、ROMANいわく「夢がひとつ叶った」と言ってました。
アルバムの収録ヴァージョンは歌モノなので、ピアノも控えめにエディットされていますが、折角の(憧れの)マイク・ガーソンのプレイなのだから、全面にババーンとピアノを目立たせたインスト・ヴァージョンを作っちゃえ、ということでやってみたリミックスだそうです。
今回はもはや一体なんのブログかわからんぞ、という内容になってしまいました。その点はお詫びします。えーと、最後に最新情報を。長らく品切れとなっていた、スペインのMANLAY SOUNDのブースター・ペダル「PRO BOOST」と、マーシャル・プレキシ・サウンドのシミュレートOD「THE SOUND」が久々に入荷しました。「THE SOUND」に関しては、前回同様の「黒」に加えて、今回は「赤」も入荷しています。ご興味のある方はご連絡いただければと思います。
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