3.26.2011

Hold your head up high

 
 更新が滞り大変恐縮です。まずは何より、今回震災に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。次のポスティング以降、当ブログも通常運転に戻そうと思いますが、今回はちょっとだけファズとはまったく関係ないことを書こうと思います。ほんのひととき、おつき合いいただければ幸いです。もちろん、興味ない方は本稿は飛ばしてください。あ、最後のほうにはエフェクターの最新情報も載せてありますが。

 この写真は何かと申しますと、東京のウチの部屋にて、今回の地震で部屋に置いてあるVOX AC30がガッツンガッツンと壁に衝突してできた穴です。とりたてて深い意味もありませんが、ウチではこんな程度ですんだ、ということを、今後この穴を見返す度に個人的に思い出すんだろう、と思います。

 ちなみに細かいネタも添えておくと、ウチにはレコード棚が部屋の天井近くまでそびえ立っており、その上のスキマに大量のTONE BENDERがツっこんであるんですが、地震でそれらは全部飛び出し落下してきました。デカくて重いTONE BENDERはこういうとき大変危険です。身をもってその確認をしてしまいました。大枚を叩いて入手したばかりの65年製TONE BENDER MK1もみごとに落下してきやがりました。一瞬「やっちまったか」と思いましたが、どうやら中身も外身も大丈夫なようです。

 ただし、そんなことを確認したというだけで「安心しました」などとは軽々しく書けません。一例としてだけ書きますが、実はこのブログを書いている当方の実家は宮城県仙台市だったりします。その実家は今回津波が到達した地域から、ほんの2kmほどしか離れていません。当方の実家はギリで津波から逃れることができ、本当に運良く安否も数日後に確認できました。が、当方が子供のころに親しんだ場所の大半は、残念ながら今回実際に波にさらわれ失われることとなりました。別に本稿で感傷的なことを書くつもりもなく、また、あまりにも愚かな現日本政府の対応等の批判云々をここで繰り広げるつもりもありませんが。

 当方は個人的に、日頃の仕事/趣味/その他いろいろと関連して、少なからず海外の方とおつきあいがあるのですが、今回世界中に配信・報道された日本の惨事に接して、本当に多くの海外の友人達(あえてこう書きましたが、実際には自分の両親より年上の方とか、世界的に著名な方とか、いろいろいらっしゃいます)から日本に関して励ましのメッセージを頂きました。
 中にはシンプルに「当方の安否を確認しとく」的なものもありましたが、情報を教えてくれ、こっちでできることもいろいろあるぜ、と親身になって言ってくれる方もいました。当方への心配だけでなく、「日本」に対して心配と激励を寄せていただきました。東京でノホホンと生きてる当方のような人間でも、ホントに嬉しかったです。

 中でも一番当方がグっときてしまったのは、とあるイギリスの方からのメールでした。「被災地の映像を見て本当に驚いた/あんなことありえんのか/でも日本人てのはスゲエな/両方の意味でビックリした」と書いてあったそのメールには、ある曲のYouTubeのリンクが張ってありました。メチャ有名な曲なのでご存知の方も多いとは思いますが、偶然にもその曲は当方が20年以上大好きな曲でした。サッカーファンであればリヴァプールFCの応援歌として、当方のような英国音楽ファンならザ・スミスのライヴのクロージングテーマとして、そして最近であれば、インテルの長友佑都選手が手にした日の丸に記されたメッセージの元ネタとして、まあなんでもいいんですが、海外の方がこの曲を日本に向けて寄せてくれる、というだけで、本当に嬉しくなります。

 すでにネットやら世間のメディアには、根拠のない/あまりに根拠に乏しい/客観を装った悲観的なデマが沢山あります。生意気な物言いで恐縮ですが、お願いですから流す人も流されちゃった人も、それを信じる前に調べてください。確認してください。このブログを閲覧できている環境の人であれば、全員がそのためのハードウェアを既に持っています。作業自体はすごく簡単です。ただし数を沢山やって、自分でまとめる必要がありますが。
 ポンとフットスイッチを踏むだけで「いつでも誰でも」サイコーのサウンドを得られる、そんなファズはこの世に一切存在しません。それとまったく同じこと、だと思うんです。社会で生きていくためには全く意味がない、と思われる内容ばかりの(笑)当ブログですが、それでも記載に際しては出来る限りの確認をするように努めています。

 えー、今回どうしても書きたかったことは「YNWA」のことだったんですが、長くなってしまい申し訳ありません。話を変えて、以下ご報告です。

 今回の震災の影響もあって、MANLAY SOUNDの65 BENDERスペシャル・バージョンはちょっと発売が延期になります。というのも、日本とスペイン間の航空便が、震災以降通常よりも大幅に時間がかかることになったからです。この点はご了承願います。

 JMIのエフェクター商品の取り扱いに関してですが、既に当方の手元に順次入荷しています。先立って既にご予約いただいた店舗へ先行出荷することにしていますが、間もなく当サイトでの直販も行います。日本に初出荷されたTONE BENDER PROFESSONAL MK2「英国MULLARD OC75バージョン」やRUSH PEP FUZZクローンの「STUDIO 2 FUZZ」なんかもあります。

 JMIのジャスティンが、沢山のJMIオリジナル・カンバッジと英語版カタログを送ってくれましたので、これらはすべてオマケでJMI製品につけようと思います(実は、カタログに関してはもう少し読み応えのある日本語版をこれから作ろうと計画しています。そちらはしばらく時間もかかりそうなので、しばし猶予をいただきたいと思います)。

 また、先日既に本国イギリスのJMIの公式サイトにて、本サイト「BUZZ THE FUZZ」は正式ディーラーとして(イケベさんと並んで)記載されています。そんなに重要なこととは個人的に思っていませんが、まあそういうことです。

 それから最後に、詳しくは実機が入手できてから紹介しますが、今回JMIは超限定(おそらく10ケ)で英国MULLARD製OC81Dを使用したTONE BENDER PROFESSIONAL MK2モデルを製作しました。実はこれ、当方が「作ってくれよーお願い」と何度もゴネたことで実現したものなんですが、半数ほどは日本に入れることになっています。正直いってベラボウにレアなトランジスタを使用したので、値段も凄く高いんですが、興味ある方は是非ご期待下さい。
 

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