3.18.2016

The Effector Book Vol.31 - Vintage Fuzz Special


 ご無沙汰しております。いやあ、神のように自分が崇めていた人物が亡くなる、というのは、悲しいとか寂しいとかそんなんじゃなくて、もう太平洋のド真ん中に1人だけで放り出された感覚さえ覚えます。デヴィッド・ボウイが亡くなって早2ヶ月が過ぎましたが、今だ大海の中1人プカプカ浮かびながら惚けている、そんな中で生きております。

 本ブログではその件に関しては触れるのを辞めておこうと思いますが、いくつか発売中の雑誌にて、当方も追悼文を書かせていただきました。どれどれ読んでやるか、とお考えになられた奇特な方がもしいらっしゃれば、本屋さんで立ち読みでもしてみて下さい。

 ひとつは、シンコーミュージックから出ている緊急追悼ムック「CROSSBEAT SPECIAL EDITION デヴィッド・ボウイ」です。この本は2013年にアルバム『THE NEXT DAY』が出た際に出版された同名ムックの増補改定版として編集されたものです。それ以降の新しい記事、また遺作となった『★(BLACKSTAR)』の制作ルポや、2016年1月10日以降の出来事をまとめて、1/3近くの新しいページを追加したブ厚いムックです。

 それからもう1冊、音楽専門書ではないのですが、洋泉社から発売になっている映画雑誌『映画秘宝』の4月号(2/20発売)でも追悼文を執筆させていただきました。ボウイの追悼特集は2Pだけですが、大判(A4サイズ)で、それでいて文字も小さい雑誌ですので、ギュウギュウに文字が詰め込まれています。

 こちらは雑誌の内容から言っても音楽にそれほどシフトした内容にはなっていませんが、それもまたボウイのボウイたるゆえんです。たいていの方はやはりこの表紙に面食らうかもしれませんが(笑)、いたってハードコアな、エッジの立った映画雑誌として知られる『映画秘宝』ですから、その辺のチャラいボウイ追悼特集本みたいな上っ面の特集みたいなことにはなっていません。

 人が音楽に何を求めるか、それは人それぞれ千差万別だと思いますので、何がいい何が悪いとはあまり口角泡を飛ばして言えたもんではありませんが、やはり急逝というニュースを機に、是非一度脳内をリセットして、思い込みを一端すべて横に置いてみて、それからボウイ作品に触れてみて下さい。こんなブログをやってる人間(当方)は、やはりそれでもミック・ロンソンが好きですし、グラム・ロック大好きです。が、実はそれ以上に「ボウイの作品」が大好きな人間でもあります。ロンソンと同様にカルロス・アロマーとかロバート・フリップとかリッキー・ガードナーとかアール・スリックとかナイル・ロジャースも重要なギタリストなんですよね、当方にとっては(特にカルロス・アロマー!)。

 そういえば以前アキマツネオさんに取材した際に「俺にとって音楽イコールTレックスだから」とおっしゃられていたのですが、その言わんとすることは当方にはよく判ります。当方にとって音楽=デヴィッド・ボウイだったからです。とても全員にそう思ってくれなどとは言えませんが、再度言えば、これを機に、是非また一人でも多くの方に1曲でも多くのボウイ作品に触れていただきたい、という思いを強くしたというお話でした。



 さて、本題は以下となります。今月もTHE EFFECTOR BOOKの最新号が発売になりました。今回の特集は「VINTAGE FUZZ」。出た。遂に出ましたね。今回はTONE BENDER、FUZZ FACE、そしてBIG MUFFという3大ファズ、しかもその初期のブツのみを大特集、ということになっています。MUFFはトライアングルとラムズヘッドのみを、TONE BENDERはMK1からMK2までを、そしてFUZZ FACEはもちろん60年代のブツばかりを、という特集です。古いファズは何がどうなってんのか。60年代のファズはどこが現行品と違うのか、そんなウンチクばかりを追いつめた特集となっています。

 本誌に「ファズ・マニア鼎談」という対談ページがあるのですが、当方も「マニアの1人」として(笑)参加させていただきました。あまりゴッツイ内容を喋ったわけではありませんが(ええ、そうなんです。ゴッツいマニアックな内容を喋ろうとしたら、この本1冊ではとても足りませんから。笑)、とりあえずマフ・マニアの方、ファズフェイス・マニアの方と同席させていただき、あーだこーだとTONE BENDERに思いを馳せながら喋らせていただいております。

 それから、ベダルボード紹介のページには、元ブランキー・ジェット・シティーの浅井健一氏が登場。マーシャル&グレッチ・テネシアンというコンビネーションで長らく独特なサウンドを生み出していた氏ですが、ペダルボード、それからサウンドの生み出し方をトータルでインタビューにて語っていただいた内容となっています。

 その他ベテラン・ギタリストのインタビューにはゴダイゴの浅野孝巳氏が登場。ええ、もうベテラン中のベテラン、しかも現役バリバリ、というギタリストですね。それから特別企画として、元バービー・ボーイズのいまみちともたか氏による「新機材片っ端から試奏してみたレビュー」の記事もあります。他もろもろ、いつも通り重箱のスミをつつきまくるマニアックさで迫るTHE EFFECTOR BOOK最新号は既に発売中です。興味ある方は是非お手にとってみて下さい。



 それから最後に。イシバシ楽器さんのHP内にて連載している、TONE BENDERとかHIWATTとか、ブリティッシュ・サウンドに関する特集ブログ「歴史と伝統の英国サウンド」ですが、現在一旦おやすみさせていただいております。別に辞めるわけではなくて、今新装再開店を目指してネタの仕込み中なんです(笑)。

 市販の書籍や雑誌ではできないことを、また同時に個人ブログではできないことを、イシバシ楽器さんのHPでなら出来そうなこと、というのを探ってたわけですが、ちょと豪華な内容にできそうだな、と見込んでおりますので、そちらは再開までしばしお待ちいただければ幸いです。

 以上のことを、ボウイが亡くなって1ヶ月以内にぜーんぶやらなければならなかった、というこの時期でしたが(笑)、個人的にはやはり大変でした。同時にマドンナの来日記念本とかも作ってたのですが、その仕事に追われることで、現実から逃避してたと言えるのかも知れません。いやあ、人生てのはいつも難しいもんですね。
 

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