4.29.2011

Manner of Mick Ronson (Part.3)

 
 どのくらい需要があるか自分でも全くわからないのですが、またしてもミック・ロンソンのお話です。興味ねえよ、という方は勿論この項をスッ飛ばしていただければと思います。今回はミック・ロンソンが使用したアンプのことに関してです。

 これまでも何度か本稿でも触れてきましたが、ミック・ロンソンといえばマーシャルMAJOR、という代名詞的アンプがあるわけでですけど、そのマーシャルのアンプは「かなり変わったアンプ」であったことは、あまり知られていません。

 まずは、彼が有名人になる前、地元ヨークシャー州ハルの地で参加したバンド、THE RATS時代まで話がさかのぼります。この時期(66年〜70年/実は、ボウイと組んでた期間よりも、地元でローカルバンドやってた時期のほうが長いんですね)は機材史の面でも最も興味深い時期のひとつ、と個人的に思っているんですが、ロンソンが使用したギター、アンプ、ファズ、ワウは全てこの頃に所有したものでした。

 ミック・ロンソンはTHE RATSに参加するに際して、自分のステージ用機材を揃える事となりました。以下のエピソードのソースは、THE RATSのベーシストだったジェフ・アプルビー氏の回顧録によるものです(ミック・ロンソンが使用した機材に関して、彼が知りうる事実を明かす、という記事が残されています)。


 周知の通り、ミック・ロンソンは200ワットのマーシャルMAJORをボウイ&スパイダース期に(73年末まで)使いました。ですが、このアンプは彼が購入・所有したものではなく、THE RATSがバンドとして導入した機材だったのです。その時ミックは自分のギター用にマーシャルの100Wアンプを購入していました。

 THE RATSは当初、マーシャルMAJORをライヴのPA用サブ・アンプとして購入しました。しかし、このアンプのEQがPA用としてはあまり不向きだったので、実際にはPA用には使われないままになっていました。その後このアンプは別なバンドにレンタルに出したりもされていました。

 私のアンプ(註:ジェフ・アプルビーのアンプはマーシャルの100Wのベースアンプだったとのことですが、正式な型番は不明です)があまりにも歪み過ぎるので、出音に不満を抱えるようになっていた時、ミック・ロンソンが私に「あのマーシャルの200Wを使ってみれば?」と提案してきました。そこで早速レンタルに出していた200WアンプをTHE RATSに返却してもらい、ベースで試したところ、“鈴のようにクリーンで、ボトム・エンドは力強く、まるでジョン・エントウィッスル(ザ・フーのベーシスト)のようにきらびやか”な音も出せたのです。


 以上がTHE RATSのベーシストさんによる解説です。以前にも掲載したことのある上の写真が証明しているように、THE RATSの時期、ミック・ロンソンはVOXのプロトタイプ・ワウ、そしてTONE BENDER MK1を経由して、マーシャルの100Wアンプを使用しています。その外観から、このアンプは1966年に製造されたJTM100という珍しいアンプだということが判ります。マーシャル過渡期のレアなモデルとしても有名ですが、エリック・クラプトンがクリーム初期のサウンドをクリエイトしたアンプ、ってことでも知られていますね。THE RATSのステージ写真ではベーシストのアプルビー氏が、200WのMAJORを使っている写真(左)も残されています。ちなみにアプルビー氏は「ロンソンのあのMAJORは、しかるべき本当の所有者(つまりアプルビー氏)に返却されるべきだ」と主張しています。でもねー、今さらそれを言うのって、どうなんですかねえ(笑)。

 その後、THE RATSはジェフ・アプルビー氏も抜け、ジョン・ケンブリッジやウッディー・ウッドマンゼイといった、後々ボウイ人脈として名前が知られるようになるプレイヤーが徐々に集まってくるようになります。その頃にミック・ロンソンが例のマーシャル200W MAJORを自分で使う事にした、と思われるのですが、その詳細な経緯は伝わってきていません。ただ「何故MAJORをロンソンが使うようになったか」。それは単純に「音がデカイから」につきると思います。

 さて、やっとそのマーシャルMAJORの話です。マーシャル社は1967年に、ブランド初の200Wアンプ「MAJOR」シリーズを発表しました。それがモデルナンバー1966のMAJOR PA、モデルナンバー1967のMAJOR LEAD、そしてモデルナンバー1968のMAJOR BASSです。この3種はすべて「MAJOR」の名前がついているのですが、フロントパネルではなくバックパネルにその名前が記載されています。フロント側にはMARSHALL 200という文字があり、この点で以降(68年から74年まで製造され続けた)のMAJORと区別することができます。
 なんといってもマーシャルMAJORといえばリッチー・ブラックモアがディープ・パープル〜レインボウの時期に掛けて使用したアンプ(ただし、彼は壮絶な魔改造をいろいろとアンプ回路内にしてますが)ということで有名ですし、同じくリッチーと活動を共にしていたオルガン奏者ジョン・ロードもMAJOR PAを使用していました。よって今でも、MAJOR=リッチー/ディープ・パープル、というイメージはかなり強いと思われます。近年でいえば、レッチリのジョン・フルシャンテが使用したりもしていますね。しかし、リッチーやジョン・フルシャンテが使ったMAJORとミック・ロンソンが使ったMAJORは全く違うアンプ、と言える程に違うアンプなんです。

 こちらの写真は、アメリカのGUITAR HANGERというショップに保管されている、実際にロンソンが使用したマーシャルMAJORの現在の写真です。ロンソンの遺族によってこのアンプは同所に譲り渡されたのですが、既にフロントのロゴは失われ(1973年には既にこのロゴが紛失していることが、当時の写真から確認できます)、そしてバック・パネルにはキャノン端子が2ケ増設されていたり、インプットになにやら怪しげな(4インプットにしようとしたと思わしき)改造痕も見受けられます。

 マーシャルのアンプといえば2チャンネルで4インプット、というのは極自然な話ですが、実は初期のMAJORだけは別です。1967年に製造された初期のマーシャルMAJOR LEADは1チャンネルで2インプットという仕様でした。ミック・ロンソンが使用したMAJORは、この極初期の仕様のもので、それはフロントパネル(もちろんプレキシグラス)の幅の狭さから一目瞭然で判ります。
 しかも、1973年10月、ボウイとロンソンが最後に共演した(註:もちろん20年後の再会を除いて、の話ですが)ステージとなった、ロンドン、マーキー・クラブでの1980フロア・ショウのステージでは、このロンソンのMAJORが結構アップで何度か確認できますが、この時点ではアンプは2インプットのまま(=無改造)だったことが判ります。つまり、現在フロントに施された改造は、これより後の出来事だ、と判ります。こちらに掲載した写真ではボケボケで確認できませんが、動画をご覧頂ければどなたでもご確認いただけると思います。

 先ほど「初期のMAJORは(その後のMAJORとは)全然違う」と書きましたが、何が違うのか。チャンネルの数もそうですし、フロントのパネルの幅も勿論違いますが、たとえば中身のトランスが既に違います。
 マーシャル・アンプのトランスといえばDRAKE(写真右)というメーカーのトランスが長きにわたって使用されていますが、67年の初期型MAJORではPARTRIDGEというブランドのトランス(写真左上)が使用されています(PARTRIDGEはハイワットのアンプで使用されたトランスとして有名なんですが、マーシャルでは他のモデルで使用されたことはありません)。

 そして一番重要なのは、コントロールです。3つのノブはそれぞれ「マスター」「トレブル」「ベース」なのですが、これが実は全部ボリュームなんですね。「トレブル」や「ベース」のボリュームってなんだ?EQだろ?と思われる方もいらっしゃると思います。何故こう書いたかといえば、この写真が示す通りトレブルもベースも文字通り「ボリューム」という表示がされているからです。なぜマーシャルはこんなパネル表示にしたかといえば、67年の初期型MAJORでは、トレブルもベースもアクティヴ仕様となっているからなのです。

 73年のインタビューでロンソン本人が「ツマミは全部フルアップして使ってる」と証言していますが、前述した1980フロア・ショウでは、トーンを微調整している姿も拝見できます。実際にどうセッティングしてたかは確認する術もありませんし、なによりも「1980フロア・ショウ」の実際のパフォーマンスはアテフリなので、そんな細かいセッティングを気にしても意味がないんですが(笑)。

 さらにミック・ロンソンが使用していた初期型のマーシャルMAJORの詳細を続けたいと思いますが、長くなってしまったので、この先は次回に続けたいと思います。(この項続く)
 

4.25.2011

JMI - Tone Bender Professional MK2 (Mullard OC75 Limited)

 
 前回、JMIの最新商品となる「MK2/ムラードOC81D」をご紹介しましたが、その直前に発売された、JMIのPROFESSIONAL MK2/ムラードOC75版を今回は取り上げたいと思います。当ブログでも以前から何度か告知をしたこともありますが、日本に入ってきたのはやっと先月から、ということになります。こちらも入荷がなんだか遅れに遅れておりまして、ご期待いただいた皆様にはご迷惑をおかけしますが、なんとかご理解を賜りたいと思います。

 右に掲載した同製品の広告画像にもあるように、実はこの限定モデルは「20ケ限定」での製造となっており、カラーリングもグレーハンマートーンのものと、金色のもの、の2種類があります。トランジスタ以外の外観の仕様に関してはは前回とカブるので、その詳細を省きます。

 本来こういう商品紹介をする際には前回との「差別化」を判りやすくするために金色のブツを載せるべきなんでしょう(既に金色のもグレーのも両方日本に入荷してますのでどちらを撮影しても良かったのですが)。が、あえてグレーのほうにしてみました。ご覧のように、外見からはなかなか判別できねえぞ、というのを逆にご理解いただけるのではないか、と思われます(笑)。

 ここでひとつ、実は既に当モデルをご購入されたお客様からのご指摘が契機となって本国JMIに確認し、そこで判明したことがありますので、それをご報告します。こちらのムラードOC75版の裏蓋にあるナンバーは「029」となっています。オイちょっと話が違うんじゃねえか?20ケ限定なのに、なんで29番なのよ?という疑問です。

 それに関してそのまま本国にぶつけてみました。以下解答です「ウチの製品シリアル・ナンバーはバッチ(一括処理)・ナンバーを採用している。だからそれは、各モデルに付けられるモノではなくて、ビルダーそれぞれが通し番号で使うナンバーなんだ」。
 それを「シリアル・ナンバー」として採用してる、というのだから、こちらとしては、あら、そうなのね、と言うしかありません。我々日本人はシリアルと言われればモデルごとにNO.1からスタートするもの、という考えが働きますが、シリアルはたしかに「直列で/連続する」という意味なので、間違いではないんスよね。それを裏付けるように、現在ウチに在庫されてる2ケのMK2と2ケのMK1.5は、全部ナンバーが連続しています。全部ニック・ブラウニング氏がビルドアップした製品です。

 さて、その中身ですが、やはりこちらも気になるのはトランジスタ、ということになります。上記した英文の広告で、メーカーから公言されていますが、パーツはNOSの英国ムラード製OC75(ブラックキャップ)が3ケで、その歪み値は70から100のあいだのモノ、という回路です。

 まず掲載した写真は、上でも撮影したNO.29の実機の中身で、トリムポットが採用されていることと、トランジスタの文字が結構判読するのに難しいくらい劣化してることが見て取れますよね。ですが、ちゃんと確認してみれば、これは本物の英国製、ということがわかります。

 NOSパーツといえば「未使用」なのだからキレイなモノ、という頭が働くのも、ある意味当然ではありますが、何度も書いているようにだいたい英国製のムラード・トランジスタなんてものがもう殆どこの世にはないんで、あってもこういう状態のブツしかない、という点では納得するしかない、ということでしょうね。

 自分で撮影したこの画像がちょっと悔しい(笑)てワケではないんですが、本国JMIがこの製品のプロモ用に撮影した同機種の写真を貰ったので、それを掲載します。
 お、なんだよこっちのほうは文字もキレイだな。やっぱ悔しいなー(笑)。そしてこちらの写真のブツでは、トリムポットがありません。つまり、バイアスのマッチングには苦労せずにアッサリと出来上がった、ということなのでしょうか。
 ですが、皆様ご承知のように温度や環境(つまり使用する国とか季節)に、ゲルマニウム・トランジスタというのは敏感に反応します。いつも同じ音が確保されることはありません。なので、むしろトリムポットを使ってくれた方がプレイヤー的にはありがたい仕様かと思います。
 で、その音に関してですが、前回の「ムラードOC81D版とムラードOC75版の比較」とダブリになりますが、完結に申せばOC75版はオープンで、高音、低音、ともに伸びがあります。歪みもガラガラと猛々しい印象があり、OC81D版のような密度の濃いイメージはありません。
 とはいえ(何度も言いますが)これはMK2回路ですので、例えばMK1とかMK1.5とはまったく違うファズの歪みです。パリっとしたコンプ感、分厚い音像、そしてオープンで豪快なボトム等はやはりMK2独特の音、といえます。

 まったくドーデモいい話ではありますが、ひと言で「英国製ムラード・トランジスタ」とは言っても、同じ銘柄/規格のトランジスタでも、その時期/もしくは製造工場によってプリントに細かい記載方法の違いがあったりします(とはいえ、その時期/もしくは場所を特定することはできないんですが)あるブツには「MADE IN GREAT BRITAIN」と書いてあり、また同時期の別のブツにはただ「GREAT BRITAIN」とあり、また他のブツには「BRITISH MADE」とプリントされていたりします。しかもいずれも1960年代のパーツで、です。正直そのポイントは音にはまったく関係のない話ですが、それでもやはり「見た目」には重要なポイントといえるのかもしれません。

 ムラードOC81D版ほどではありませんが、こちらもかなり高額なエフェクターとなってしまっております。あと数ケ、日本に入れる予定ですので、準備が出来次第こちらも当サイトでの販売を開始しますので、ご期待下さい。
 それから最後に、英国製ムラードのNOSトランジスタを使用したJMIの復刻品TONE BENDERには、かならず本体と認定書に「MULLARD」の文字があります。もし当稿を参照して、TONE BENDERを買おうかな、という方がいらっしゃいましたら、その確認をしていただくようお願いいたします。もし店頭でご購入を検討されるのであれば(可能なら)中身を実際に見て確認することをオススメしたいと思います。なんと言っても、ご覧のようにパッと見だけではなかなか判別しにくいことは否めませんので。(ちなみに、当方を経由してJMI製品を販売してもらってる、横浜のCRANE GUITARSさんと岐阜のKSOUNDさんには、十分に商品内容を理解いただいていることも付け加えておきます。なんといってもメッチャこういうのに詳しいお店ですので。)



追記:スンマセン、すっかり忘れてました。えーと、イギリスJMIはこのムラードOC75版PROFESSIONAL MK2のデモンストレーション動画を新たに作成し、すでに公開しております。この動画でご覧頂けるのは金色のブツですが、上記したように、もちろんグレーハンマートーンのモノも同じ音です。エフェクトを音にする直前の音から、ギターはハムバッカーで、アンプの音もちょっと歪み入ってるくらいのクランク具合であることが伺えますが(おそらくここで使用されているアンプは、いつものごとくJMIのAC30レプリカかと思われます)、この機材と動画にあるようなセッティングだと、このファズはこのくらいの歪みとコンプが掛かるぞ、というのがお判りいただけるのではないかと思います。
 

4.22.2011

JMI - Tone Bender Professional MK2 (Mullard OC81D Limited)

 
 とりあえず ワガママは言うだけ言ってみるモンだ(笑)、ということを実証する形となりましたが、ついに待望の最新版TONE BENDERが到着しましたので早速ご紹介したいと思います。こちらは英国JMIが2011年春、限定「10ケ」で製作したTONE BENDER PROFESSIONAL MK2です。まず先にJMIの広告に掲載された仕様を書いてみます。

・ハードキャスト・アルミ筐体
・グレイ・ハンマートーン塗装
・オリジナルのNOSムラード
 OC81Dトランジスタ(英国製)

・10ケ限定生産
・ビルダーによるサイン入り
・JMIキャリー・ケース付き

 広告の下のほうにある宣伝文句では、「1966年頃に実際にあったTONE BENDERのOC81Dモデルを復刻/スゲエ音だぜ!/オリジナルは2500ポンドくらいするぞ/オリジナルのムラードOC81Dトランジスタはめっちゃレア/それでも我々は少量だがそれを確保した!/究極の音だ!」とか勢いのある(笑)文面があります。一応書いておきますが、これは当方が作った文章ではないですよ(笑)。

 その文に続けて、サウンドの特徴も英文で記してあります。いわく「OC81Dは、OC75よりもよりサチュレーション(飽和感)が強く、そのサウンドは丁度メタルケース入りのMK1と通常のMK2の中間、ってカンジ」という文章があります。
 言わんとすることにはなんとなく同意します。それにこれは宣伝文句ですから、勢いは必要ですよね(笑)。ただし、個人的にこの文章に註釈を入れるとすれば、MK1とMK2の「中間」では決してありません。音に関しては、最後の方でまとめて改めて触れたいと思います、

 ともかく、まずは外観ですが、筐体も塗装もJMIがリリースしている他のTONE BENDER MK2(前回の記事を参照願います)と同じです。外観上の違いは、裏蓋に記載されているビルダー(ニック・ブラウニング氏)の手書きサインしかありません。以前「ムラードOC75版」(こちらは詳細を後ほど別途アップします)では「MULLARD LOADED」と記されたステッカーが裏蓋に貼ってあったんですが、今は手書きサインに変更された模様です。

 さてさて、さっそく気になる実物の中身に関してです。トランジスタには3ケとも、おー、本物の英国ムラード製シルバーキャップが3ケ使われてますねえ。当然ですが、素晴らしい。写真でもお判りいただけるように、シルバーキャップのトランジスタ表面にプリントされてる文字が縦書き/横書き、という違いがあり「OC81D」もしくは「OC81」とプリントされています。TONE BENDERマニア、とくにMK2マニアのあいだでよく話題になるテーマなのですが、OC81とOC81Dの違いは一体何なのか。これまで判っていることを以下に記します。

 60年代当時ムラード社が公開していた製品カタログのスペック表によると、「OC81」と「OC81D」の違いはVCBO(C=コレクタとB=ベースの間に掛けられる最大電圧値/トランジスタのいくつかある規格値のひとつ)の違いで、OC81は20V、OC81Dは32V、とされています。VCBO以外の規格は共に同一の規格です。MK2回路ではトランジスタには最大で18Vが掛かるとされていますから、どちらでも問題ないことになっています(聴感上の違いはない、と言いたいところですが、違いの判る方ももしかしたらどこかにいらっしゃるのかもしれませんので断言は避けます)。

 現在イギリスでムラード・パーツ他こういったヴィンテージ電子部品を取り扱うディーラーの方の弁では「本来OC81Dは9Vの電池を2ケ(18V)使う電子部品で採用されるパーツだったハズで、もし回路が9V電池1ケの回路であれば、OC81Dをわざわざ使う意味はない」ということを仰っています。また、個人で研究し自作TONE BENDERを製作しているとあるイギリスのビルダーの方(よくeBayでお見かけするビルダーさんです)も、今回のJMI製品と同様にOC81とOC81Dを組み合わせて製作しているのが確認できます。

 上記のことは一応検索でもしていただければどなたでもご確認いただける事と思いますが、何度もこれまで触れているように、この文章を書いている当方は「ああそうなのね、で、それがどう音に影響するのか」という問いを理論的にスパッと説明できるような電気知識を持ち合わせていません。とりあえず見てわかることは上記のことに加え、このJMI最新のTONE BENDERではトリムポットが採用されていることで、おそらくバイアスの調整をかませてある、ということです。

 さて、なんと言ってもダダをこねて作ってもらったファズですから、一番重要なのは音です。実は手元に今、JMI製の「英国ムラードOC75を使ったMK2」もあるので、その比較が出来ました。その感想を書きます。ただし、これにはトランジスタ各々の個体差、加えて回路上で3つ使用することでの組み合わせから生まれる差、という2重の差が存在します。その点はご理解の上、参照いただければと思います。

 まず、上にある宣伝文の件ですが、間違いなくムラードOC81D版のほうがアップアップでパッツンパッツンに飽和します。これは例えばレスポールでフルボリュームで弾いた時なんかは一発で判ります。OC75版のほうがもっと開放的で、トーンの上のほうも下の方もググっと伸びがあります。
 OC81D版のほうは対照的に、中域がもっともっと濃密です。この感触は思い切りクリーン・セッティングにしたアンプとシングルコイルPUで弾いてみれば一発でわかります。ですが上記したようにすぐにアップアップな飽和感が生まれてしまうので、ギターのボリュームにより敏感に反応するのはOC75版のほう、ということになります。

 JMIが今回使用した宣伝文「MK1とMK2の間」という言葉は、恐らくこのパッツンパッツンな飽和感と思い切り中域よりの歪みを指して言っているのだと思われます(ですから当方も、なんとなく同意はできます。笑)。常にアンプのインプットの時点でヘッドルームが限界ギリギリ、という高いゲインの信号を入力しているようなプレイヤーの場合には、このファズは「ただモーモーいうだけ」という印象を持たれるのかもしれません。
 比較で書けば上記のようになると思うんですが、そうはいってもどちらも共にMK2。実は、ツマミの位置こそ違えど、OC75/OC81D両方のモデルでほぼ同じような音を出すこともできました。これは当然楽器やアンプの特性と関連するので、全部がそうだ、とは言えませんが、双子のような存在のMK2ですから納得の結果ではあります。

 一番言いたいのは何か、と言いますと、正直言って無理言ってオーダーして高い金はらって個人的には「良かったぜ」ということです(笑)。価格のこともありますし、万人に向けておすすめするTONE BENDERではありませんが、「OC75版よりももっと濃密な中域の歪みが欲しい」という方で、これまで既にいくつかお試しになったTONE BENDER MK2では満足できなかった方は、是非このムラードOC81D版をお試しいただければ、と思います。

 が、実は手元に現時点で2ケしか入荷しておりません。1ケは当方が保持し、もうひとつは既に購入者が決定しております。近日中にあと数ケ入荷する予定ですが、日付が確定してないので、ここで「NOW ON SALE」と告知できない状況であることをご了承願います。価格を含めて、近々続報を入れますので、引き続きよろしくお願いします。
 

4.16.2011

variation of JMI Tone Bender Professional MK2

 
 既に販売を始めているJMIのエフェクター製品ですが、現状では入ったらそのままお店へポンポンと出荷しているので、現在手元にはMK1.5が1ケしかありません。ある程度手元で在庫を確保できるようになったらこのサイトを通じても販売を始めますので、いましばらくお待ちいただけたらと思います。で、
 これは何かといいますと、現在当方がシコシコと製作中のJMIの日本語版公式サイトのバナーです。サイト、とは言ったものの、この「BUZZ THE FUZZ」と同様にブログ・フォーマットにしようと思ってます。まだ公開してないですし、何もポスティングしてないので今のところ「近日公開」としか言いようがないのですが、本国JMIからリリースされる情報(新製品の情報もそうですが、こんなアーティストがあんなのを使ってる、みたいなものも含めて)はこちらに掲載しようと思ってます。
 と言ったソバから、舌が乾かぬウチに言うのもナンですけど、そちらに掲載されたJMI情報はこちらにもダブリで掲載しようと思ってます。「BUZZ THE FUZZ」はあらゆるTONE BENDER関連商品に関して、もうじきスタートする「JMI EFFECT PEDALS」はJMIのエフェクター商品に関して、と分類していただければ幸いです。



 さて、今回はそのJMIがリリースしているTONE BENDERのなかでも、「PROFESSIONAL MK2」(以下MK2と略します)に分類されるものを一応全部ご紹介しようと思います。オリジナルMK2の歴史/過程に関しては過去のポスティングを漁ってみていただければと思うのですが、何故今これを書くかというと、楽器店さんでもやはりその全容を把握するのは困難なようであり(でも、ある意味しょうがないデスよね。こんだけアレもコレも、と発売されてるわけですから)、その商品情報に間違った記載がポロポロと散見できるからです。一応当方もJMIのディーラーをやってるので、少なくともJMI製品に関しては、キッチリさせておきたい、と思いまして。以下、番号をふって分類したいと思います。
1.  まず、JMIが一番最初に復刻したのがこちら。商品名としてはJMI TONE BENER PROFESSIONAL MK2といいます。簡単に以下、箇条書きにてその特徴を書きます。トランジスタはブラックキャップのOC75が3ケ、グレーハンマートーンのアルミ筐体です。このデザインは1966年に、ホンの僅かな期間だけSOLA SOUND社がOEM製造したVOX TONE BENDERのデザインを踏襲したものになっています。

2.  次に、最も有名なデザインのこちら。これも商品名はJMI TONE BENDER PROFESSIONAL MK2といいますが、上記のものとは(デザインは勿論ですが)トランジスタが違います。こちらにはDSIというメーカーの黒いOC81Dが3ケ使用されています。DSIのパーツはハンガリーのTUNGRSAMという製造会社が作ったもので、60年代から近年に至るまで、割と広く流通しているモノです。
 なぜOC81Dなのか。それは60年代当時、実際にOC81Dを使用したTONE BENDERが存在したからで、しかも未確認ではありますがジミー・ペイジ先生がZEP初期に使用していたMK2の中身のトランジスタはOC81Dだった、というウワサがあったからです。ペイジ先生の実際の所有物の中を覗いたことがある人に、当方はまだお目にかかったこともないので確認のしようもないのですが、今でもこのウワサはかなり信憑性がある、と言われています。


 ここでちょっとだけ余談を入れますが、実はこの4月の頭にジミー・ペイジ先生が来日する予定だったことは、ご存知の方も多いと思われます。その後に例の東日本大震災があり、ペイジ先生は来日をキャンセルしたのですが、実は今回その来日に合わせて、あるルートにお願いして当方はジミー・ペイジ・インタビューを申請していました。結局は正式な返事も貰えないウチにこんなコトになってしまったので、また別な機会を模索しようとは思いますが、ペイジ先生の機材のことを本人に根掘り葉掘り聞いてみたかったんですよね(笑)。勿論ペイジ先生に聞きたいことは他にも山のようにありますが、いつか実現したら嬉しいですね、個人的に(笑)。


3.  さて話を戻します。JMIはまだまだ他にもMK2を発売しています。こちらはオリジナルのMK2と全く同じ回路をもった1967年のマーシャルSUPA FUZZのクローン・ペダルで JMI SUPA FUZZ というファズです。中身は 1. と同じもので、トランジスタにはOC75を3ケ使用しています。SUPA FUZZといえば、本ブログでもこれまで紹介しましたが、ピート・タウンゼンド(THE WHO)、イギー&ストゥージズのジェイムス・ウィリアムソン、そしてジェフ・ベック等がそのユーザーとして確認できています。

4.  まだあります。次が最近発売されたこのモデルです。筐体のデザインは 2.と同じですが、中身が違います。こちらは限定20個と銘打たれて製作された超・限定品(笑)で、トランジスタに1960年代のNOS(ニューオールドストック)の英国ムラード製OC75を3ケ使用したもの、となっています。また、ご覧いただけるように筐体の色は金色と銀色の2種類があります。
 つい最近、渋谷のとあるショップさんが 2.のTONE BENDERをこの 4. の銀色版、と勘違いして説明されていましたが、中身を見れば一目瞭然で違います(一応弁護しますが、逆を言えば中身を見ないとわからない、というワケで、やっぱ面倒ですよね。保証書にも書いてあることはあるんですが。笑)
 JMIは結構高い金を払ってNOSのムラード・パーツをかき集めているそうですが(だから値段も凄く高いです)、それでもノイズが酷い、数値が合わない、ということでダメなパーツは結構ゴミにポイしていたりもします。難しいですよね。でもそのおかげで、JMIのこの限定MK2は「イギリス製で」「ムラード製の」「数値がバッチリな(JMIはその歪み値を70-100の間のもの、と公表しています)」「ブラックキャップの」OC75が使用されています。

5.  もうひとつあります。前にもチラっと書きましたが当方がダダをコネて作ってもらったモデルです。4.同様にこちらも60年代の英国ムラード製のシルバーキャップOC81Dを3ケ使用したモデルで、全部で10ケしか製造されないことになってます。半分程は日本に入れることにしてますが、もし当方の懐に余裕ができたら、もう少し買い占めちゃおうかな、とか企んでます。JMIのMK2の中では飛び抜けて値段が高いモノになっちゃうんですが、圧倒的にレアで価格の跳ね上がるパーツ(しかも、ムラードのOC81Dはノイジーなトランジスタが多くて困る、とJMIのビルダーも嘆いてました)を厳選して作ることになってるので、致し方ありませんね。

 ご存知の方も多いと思われますが、ムラードという会社は真空管部品の製造メーカーとしても有名なイギリスの電子部品会社ですが、戦前にはオランダのフィリップス社と業務提携して、それ以降いろんな国の工場で製造されたパーツをかき集めて、ムラード、もしくは(MULLARDとPHILIPSの頭文字を取って)PMというアルファベットをブランドとして記載して発売されていました。英国の工場で生産されたパーツは戦後どんどん少なくなっていき、60年代終わりにはすっかり英国産はなくなってしまった、という話も聞いたことがあります。そんな経緯もあって、MADE IN ENGLANDとプリントされたパーツは探すのが非常に困難だったりするわけですね。



 JMIから現在発売されているMK2関連製品は以上になります。が、ここで本国からちょっと怒られるかもしれませんけど(笑)、ちょっとした裏話を2つほど。このヘンテコな画像は何かと言いますと、JMIから「こんなMK2出したらどうだろうか?売れるかなあ?」と相談してきた時に添付されてた画像です。ええ、すぐに返事しました「ダセエよ」と(笑)。もちろん英国を代表するペダルなわけですから、アイデアとしてはアリですよね。以前VOX(現在のVOXのことで、KORG社が製造したもの)でユニオンジャック柄のワウがありましたが、あんなカンジですよね。で、言っちゃいました。「安直じゃね?」と(笑)。
 そのついでに「むしろ、こういうの出してくれたらオレ大人買いしてもいいんだけどなー」と言ってササッと当方がPHOTOSHOPで作ったデザインがこちらのペイズリー柄です(笑)。なんつーか、ドロドロでサイケ、ですよね(笑)。ホントはピンク・ペイズリーとかいいなあ、とも思ったんですが。いずれにしろ今の所、どちらも実現する見込みはないです(笑)。念を押しておきますが、ユニオンジャック柄もペイズリー柄も、当方と英国JMIの妄想の産物です。実際にこういうのはありませんので。

 そんなことも含め、在庫がどうした/アレはどうなった、みたいなカンジで最近しょっちゅうイギリスJMIとは連絡を取り合っていますが、JMIのボスであるジャスティン・ハリソンに「今のJMIのこともっと教えろよ」ということでインタビューすることにしました。そちらは次に発売される「THE EFFECTOR BOOK」や、さきほど紹介した日本語版JMI公式サイトのほうでご紹介することになると思います。ご期待いただければ幸いです。
 

4.02.2011

Sola Sound - Tone Bender Professional MK2 Reissue (made by D.A.M.)


 アップデートするネタがガンガン溜まってきてしまったんで、あーアレもコレも早くやんなきゃ、とか思ってるウチに、時間はあっという間に過ぎてしまいます。困ったモンです。ここはひとつ自らを冷静にキープするために、ひとつずつ片付けていこうかな、と思います。

 以前こちらで紹介した、イギリスSOLA SOUNDが今年新たに復刻した「金色のTONE BENDER MK1.5」ですが、D.A.M.のHPにて最近その詳細がアップされました。長ーい説明文が英語で記載されていますが、本ブログでクドクドと書いてきたMK1.5関連の記載とほぼ同じ内容なので、ここでは割愛します。最後に書いてある「これが法的に公式の、本物のTONE BENDERですよ」という注意書きが目につく程度で、中身に関しては以前に記載した通りのものです。

 TONE BENDERの商標に関して、一応当方も各所に(つまり、色んな製造元に)よくワカンネエんだけど、結局どうなってんのよ?と確認してみたことがあります。簡単に現状をまとめれば「イギリスでは現在MACARI'Sが商標を持っている」「EU圏とアメリカでは現在JMIが商標を持っている」ということです。当方は法律の専門家ではありませんが、ほぼ同時期に出願が提出され、どちらも1年程で認められているのは事実なので、どっちが正しいか、なんてのは正直イタチゴッコでしかありません。また、以前からTONE BENDERのリイシューを発売していたメーカー(例えばKORGとかJMIとか)の商品発売を、他社が後から差し止めることも出来ないワケですね。(4/19追記:先ほど確認したのですが、今年の2月から、イギリスにおけるTONE BENDERの登録商標は、それまで権利を保有していたD.A.Mのデイヴィッド・メインから、SOLA SOUNDのブランドを持つMACARI'S社に移譲されたようです)

 ギター業界でもちょっと前にモズライトというブランドをめぐって「商標がどーしたこーした」でかなり大きな問題になったことがありましたね。それとは状況が違いますけど、TONE BENDERに関して言えばどこの誰も「ケシカラン、裁判にすっぞ」と息巻いている人がいるわけではないようです。1965年、名付け親でもあるゲイリー・ハースト氏が一番最初にその商品名を使って以来、色んな人/色んな会社がTONE BENDERと名のついたファズをパカパカと発売してきたことはここ40数年間変わらない事実でもあるわけですが、当然のことですけどSOLA SOUNDが作ったTONE BENDERはSOLA SOUNDからしか出ていません(笑)。

 さてさて、やっと本題に入ります。今回はそのSOLA SOUNDが(D.A.M.に製造委託して)作ったPROFESSIONAL MK2の最新版リイシューです。告知されてすぐにオーダーしたのに、2年待たされたあげく、なんだか違うモノが届いた、と書いてきたブツですが(笑)、その後ほどなくこちらのMK2のほうも手元に届きました。こちらの商品説明も、D.A.M.のHPに新たに詳細がアップされていますが、その説明もこれまで当方がクドクドと書いてきたことと全く同じなので、ここでは割愛します。

 こちらに掲載した広告写真はSOLA SOUND(何度も書いてきましたが正式な社名はMACARI'Sという名前で、ロンドンにある楽器店です)が出したものですが、ここに面白いキャッチコピーが書いてあります。いわく「サステインは20秒!」「絶対壊れない筐体!」「シタール、バイオリン、オルガン、チェロ他、木管楽器のサウンドをシミュレート!」とか、なんだか凄いことになってます(笑)。そして同時に気になるのが「新しいサーキット・デザイン」と書かれていることで、これは勿論トランジスタにOC84を使っていることを指すと思われるのですが、広告上ではそのことには触れていませんね。

 以前も触れましたが、現在のSOLA SOUNDのTONE BENDERは、広告にあるようなチキンヘッド・ノブではなく円形でトップ部分にアルミのカバーがあるモノが使用されています。今回当方が入手したものもこれになります。シリアルは「235」とあります。どうも確認したところ、D.A.M.は最初に100ケ、次に追加で100ケ、そして今回また追加で100ケ作った模様です。3回目のロットからはラベルやノブが全部変更になったということですね。中身は初回/2回目のロットとまったく同じです。重複しますが、トランジスタはシルバーキャップの英国MULLARD製OC84が3ケ、です。

 さて、音ですが、当方の印象を書けば、「D.A.M.が以前リリースしたPROFESSIONAL MK2とほとんど同じ」というカンジです。そりゃあ同じ人間が同じ回路で作ってるんだから当然ではありますね。筐体の違いとか、トランジスタの違いとか、そういうのが影響するのかな?と思っていたのですが、結果的にはサウンドにそれほど影響があったわけではありませんでした。

 ただしひとつ今回新たに感じたことは、今回入手したSOLA SOUND MK2リイシューは「出力の弱いピックアップを使った時のみ、ギターのボリュームに敏感に反応する」ということが判りました。実は既に当方が所持しているD.A.M.製のMK2ではそういう現象がおこりませんでしたが、今回のMK2ではそれが確認できました。同じストラトを使って両方で試してわかったことですが、そうは言っても「どちらがいいか」は人によると思われます。

 というのも、今回のSOLA SOUND MK2では、たしかにギターのボリュームを絞れば急激にストンと歪まなくなるんですが、その音はちょっと細すぎるキライがあります。また、あまりに急激に反応するので、微調整するのがほぼ困難です。逆にギターのボリュームをグイと振り切れば、その歪みのサウンドの傾向はD.A.M. MK2と同じだったので、これはもうファズの「個体差」の範疇だと思われます。

 ここで一応確認の為に書きますが、上で書いた「ボリュームへの追従性」ですけど、勿論それはMK2とMK1.5(=FUZZ FACE回路)ではもともと全然違いますし、MK1でもまたさらに全く違います。なんといっても「最も原始的な構造の」歪み系エフェクターなわけですから、近年開発されたエフェクターのように簡単に微調整ができる類いのモノではありません。それに関してはTONE BENDERと名のついたエフェクター全てに当てはまることだと思います。

 最後に、一応D.A.M.のHPでこのD.A.M.製SOLA SOUND PROFESSIONAL MK2のサンプル・サウンドを聞くことができます(蛇足になりますが、現時点でもSOLA SOUND=MACARI'Sの公式HPは「ただいま準備中」とだけあり、何も見ることができません。笑)。また、同じく以前D.A.M.がリリースしていたレプリカ「PROFESSIONAL MK2」のサンプルも聞けますので、比較するのに多少役立つかもしれません。ただし、いずれも楽曲の完成度があまりにも高いことが逆効果となって、ファズ/エフェクターのサンプルとしてはちょっと参照するには難しいモノがあります(笑)。でもどちらもカッチョイイ音ですよね。