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7.20.2015

a new "PIG" sound "M-200" Coming Soon from Manlay Sound

 
 速報です。というか、まだ完全に仕上がってないんですが、情報漏洩しちゃいます(笑)。実は米MENATONEの作る例の「PIG」というペダルに感化されまして、スペインのMANLAY SOUNDでも「あの伝説のマーシャルMAJOR初期バージョンのシミュレート・ペダルを作れないか?」という相談を、ここ1年以上行なってきました。で、結論を先に言いますと、スペインのMANLAY SOUNDでも作ってみたぞ、というわけです。名前はM-200と言います。現時点では、日本での発売時期、発売価格、販路は未定です(笑)。

 何度も書いてきましたが、筆者に違わずスペインMANLAY SOUNDの主宰ROMAN GIL氏もミック・ロンソン・サウンドというやつにゾッコンLOVEな方でして(笑)、アメリカのMENATONEがPIGを作ったことも知ってました。メールで当方が持ってるブツの中身とか音とかいろいろ送った上で、彼も作ってみたい、と思ったそうです。

 うん、そうだよね、だったらMANLAY SOUNDの新しい製品になるよね、でもね、PIGと同じペダル作ったんでは何の意味もない。じゃあどうすんべ、という話し合いを延々と繰り返しました。そこで出たアイデアがいくつかあります。列記してみます。

 ひとつは回路。今はもうホンモノのマーシャルMAJOR初期型(2インプット)の回路図がネットで出回っています。まずはそれを純粋にエフェクターで再現してみよう、ということ。米MENATONE PIGの場合は、最後にアウトプットのツマミがあったり、どのツマミも思いのほか効きが激しい(歪みやすい)ということもあり、まずはアンプの回路図に純粋に従って回路を見直そう、ということです。
 また、MENATONE PIGの場合はシリコン・トランジスタの組み合わせであの音を作っているのですが、後発となるMANLAY SOUNDのほうではFETを使おう、という考えです。

 すでにご承知の方も多いと思われますが、FET(電界効果トランジスタ)は真空管の動作を再現するのに一番動作原理が近い、とされています。FETを真空管代わりに使って、コントロールも本物のアンプ同様に3ノブにして、よりアンプライクなペダルになるんじゃね?というアイデアなわけです。

 さらに、このM-200には新たに加えられたモディファイがあります。それは出力段に取り付けられたトグルスイッチ機能です。このスイッチは何を切り替えるかというと、このペダルの最後の段(MASTER VOLUMEのツマミ)が生み出す歪みを高めに設定するか低めに設定するか、を切り替えます。本来のアンプにそのまま近い値で使うなら「HIGH」を選べばいいのですが、何故これを付けたか。それは「実際にこのM-200を繋げるアンプ側のパワー部の歪みを生かしたいとき」のためです。実際のアンプでEL34だったりEL84だったりKT66だったりKT88だったり、ギタリストの方はもちろんそこにもコダワリがあると思われますが、それらの真空管の生むドライヴ感を殺したくないという時の為にあえて「LOW」セッティングを用意しました。

 別に当方もMANLAY SOUNDもMENATONE PIGに文句があるわけじゃなく、オーバードライヴ・ペダルとしてはもう個人的な好みで言えば最高の部類に入ります(今当方が持ってるエフェクターの中で「必需品は?」と聞かれたら間違いなく「MENATONE PIG」と答えるでしょうね)。ただ今回の場合、もうちょっと本物のアンプのように動作しないかな、と考えたわけです。なので、音としてはMENATONE PIGよりもこのMANLAY SOUNDの新製品のほうが「控えめ」です。

 なんと言ってもマーシャルの初期型MAJORは、「このアンプでしか出ない」という特別なサウンドを持った唯一無二のアンプです。それをアレコレ再現してみよう、というブランドが世界のあちこちにあったっていいんじゃない?とは思います。基本回路は本物のMAJOR初期型も、MENATONE PIGも、このMANLAY SOUND M-200も同じです。インプットから入ってきた信号は2つにフィルタリングされ、TREBLEとBASSの2つの回路でそれぞれ増幅され、その後にミックスされて、んで最後にグワっとパワーセクションでゲインを稼ぐ、というやつです。出来る限りピュアに、出来る限りミック・ロンソンの音に近づきたい!というヲタク心の成せる業、ですね(笑)。ヲタク心には日本もスペインも関係ありません。

 今回のペダルのデザインは当方ではなくスペインのROMANが自分でやりました。なので当方は基本的に中身も外身もタッチせず(とはいえ、1年以上アレコレと山のように相談しまくりましたけど。笑)、ROMAN GILが自分でアレコレ試行錯誤して出来ました。ペダルの左下に配置されたロゴは、ええ、お気づきの方もいるかと思いますが、デヴィッド・ボウイのアルバム「HUNKY DORY」で使われた書体と同じですね。うん、あのアルバム、ROMAN氏は大好きなんですよね。当方がラベルデザインをしたらこうはならないんですけど、これはこれでMANLAY SOUNDらしくてアリですよね。「フォントのことなんて誰も気付かないと思うけど」とROMAN氏は言ってましたが、おいお前、日本のボウイ・ヲタクをなめんなよ。すぐわかったわ(笑)。

 そんなワケでスペインでは早速デモ動画をアップしています。実はここに至る以前の、プロトタイプ状態で音だし確認してみたという音声ファイルとか動画がウチのPCには山のように保存されているのですが、その試行錯誤の歴史を見るようで感慨深いです(笑)。最初はここまで音もまとまってなかったですからね。
 動画のコメントにもありますが、例によってギターはGIBSONレスポールカスタム、アンプはドイツのDYNACORDというメーカーの17Wアンプ、キャビはVOXの安い12インチ1発のやつ。アンプの音はクリーンで小さくしてあるそうです。だから、アンプのキャラはほぼ殺して、歪みは全部このM-200で作ったという音になります。

 今回のマーシャルMAJOR初期型をシミュレートした「M-200」は、MANLAY SOUNDの製品としては、以前からあったマーシャルJTM-45の音をシミュレートした「THE SOUND」に続くオーバードライブということになります。再度になりますが、これを書いている時点では日本での発売時期、発売価格、販路は未定です(笑)。進捗があり次第、またあらためてご報告しようと思います。
 

3.24.2014

Manlay Sound - new demo videos available

 
 以前からつくるつくると言ってながら、完成は最近のことになってしまいました。スペインのMANLAY SOUNDによるデモンストレーション動画。最新版がいくつかアップされましたので、こちらで改めてモデルとともにご紹介したいと思います。ペダルのスペックに関する詳細は過去のポスティングを参照していただければ幸いです。

 まずは先日告知しました、TONE BENDER MK3(ゲルマ3石VER)のクローン・ファズ、MANLAY SOUND「FUZZ」のデモ動画です。ギターはレスポール(グレコ製)と、ジャガー(フェンジャパ)の2種を試しているので、シングル/ハム双方での出音がご確認いただけると思います。
 アンプ環境は、ダイナコードDA16Vという60年代西ドイツ製の小さな16Wアンプで、しかも小さな音しか出していません。つまり、出音の歪み成分は全部ファズを通したもの、ということになります。歴代TONE BENDERの中でも「トーンコントロール可能」で「動作が安定している(ダイオード整流)」ファズ、という特徴をもったMK3ですが、60Sガレージ系ファズ・サウンドから初期クリムゾンのフリップ先生のようなファズ音まで、いろいろと紡ぎ出せるファズです。是非お試し下さい。

 んで、こちらのデモ動画。カラーサウンド「POWER BOOST」のクローンペダル、MANLAY SOUND「PRO BOOST」のデモです。ブースター・ペダル、と銘打っていながらも、オリジナルがそうであったようにほぼ歪み系ともいっても過言ではないペダルでして、しかも18V/9V(つまり電池1ケか2ケか)を選択することで歪みの具合も選ぶことが可能です。
 これ、以前にも書きましたが「日本では(ピンク・フロイドの)デヴィッド・ギルモアよりも、ジェフ・ベックのほうがすげー有名なんだよね。だからベックのデモ演奏してくれない?」とROMAN GIL本人に伝えたのは当方だったりします(笑)。んで、ROMANいわく「コピーすんの難しいわ」とのこと。ええ、だからデモ動画もこんなに遅くなってしまったんだと思います。スイマセン(笑)。でも「CAUSE WE END AS LOVERS」をシットリと弾いてくれてます。上手いじゃん。やるじゃんROMAN。さすが本職ギタリスト。スゲエ。

 こちらは以前にも載せた動画ですがあらためてご紹介です。ROMAN GIL本人によるジミヘン「BOLD: AXIS AS LOVE」のカヴァー。アンプ環境は上の動画と同じですが、こちらの演奏はプレキシ・マーシャルのシミュレートODペダル、MANLAY SOUND「THE SOUND」の最新デモ動画になります。
 上の動画もそうですが、ギターはフェンジャパのストラト、アンプは完全クリーン設定です。つまり部屋の中でも安全に(笑)楽しめる小さな音で、マーシャル&ストラトの音作りをしています。アンプの歪み成分は全部「THE SOUND」で作り込んだ音、というワケですね。
 さらに、ギターソロになった場所ではもうひとつ、MANLAY SOUNDのファズ・フェイス・クローン・ペダル「BABY FACE」をオンにしています。ここで使われたBABY FACEは青(=ゲルマ・バージョン)だそうです。
 そう、マーシャル&ファズ・フェイス、ですから当然のようにギターのボリュームツマミを頻繁にイジり倒すことが重要となります。こちらの動画でも神経質なまでに(笑)ROMANはギターのボリュームいじってますよね。
 ちょっと極端なことを言えば、いくらプレキシ・サウンドのシミュレートをしたペダルであっても、ギターのVOLに反応してくれるものはあまりありません。そういうペダルは「アンプ・ライク」とは呼べませんよね(あ、スイマセン、まあ何をどう呼ぶかは人それぞれ、というのは判っているつもりなんですが)。
 そしてこちらの動画にはROMAN GILの演奏とは別の、重要なシーンが登場します。彼の家にいる、黒いネコ。彼がキラリと目を光らせる瞬間です(笑)

 最後はオマケ的な動画になりますが、MANLAY SOUNDの最大のヒット作となる、TONE BENDER MK1クローン・ペダル「RONNO BENDER」の最新デモ動画です。動画の説明文にもありますが、ウィルコのネルズ・クライン、ダイナソーJRのJ・マスシス(えっそうなの? オレ聞いてねえぞ。笑)、カウンティング・クロウズのダン・ヴィックレイ、ヘンリー・カイザー、ストーン・ローゼズのアジズ・イブラヒム、そして現デヴィッド・ボウイ・バンドのジェリー・レナードも使用している「RONNO BENDER」。世界中のギタリストがこのド変態なクラシック・ファズに興味を御持ちいただいたようで、こちらとしても嬉しい限りですね。ていうか、偉いのは作ってるスペインのROMAN GILなワケですけど。
 既にご承知のように「65 BENDER」としてこれまで販売してきたものと、まったく同じファズ・ペダルです。が、現在「全部RONNO BENDERにラベル(名前)を統一したい」とROMANが言ってきたので「ん、まあしょうがねえよな」ということになり、現在は「65 BENDER」という名前ではなくなりました。ラベルを作った本人でもある当方としてはすこーしだけ寂しいですが、まあラベルなんて関係ないですよね。重ねて言いますが、中身はまったく同じものです。

 そのRONNO BENDERはいま(2014年3月末)当方の手元には在庫がないんですが、FUZZ(MK3クローン)、PRO BOOST、THE SOUNDに関しては手元に在庫がございます。また他のMANLAY SOUND製品もいくつか在庫があります。興味をもたれた方はメールにて直接お問い合わせいただければと思います。
 

1.14.2014

Manlay Sound - Fuzz (MK3 Clone) new color available

 
 今更のようにこんな台詞を書くのもナンですが(笑)、今年最初の更新です。明けましておめでとうございます。今年もブリブリに歪んだ人生に磨きをかけるよう、精進する所存でございます。

 さてまずは、冒頭からなんだか見慣れない写真を貼っておりますが、こちらの説明からいきたいと思います。スペインのMANLAY SOUNDで制作した、TONE BENDER MK3クローン・ペダル「FUZZ」ですが、昨年の夏、最初に製造したものは既にご説明したとおり、ブルーのハンマートーン・ペイントでした。んで、バルセロナのROMAN氏いわく「これ、成功する確率が低いんだよね」とのこと(笑)。
 どういうことかといいますと、ハンマートーン・ペイントというのはボコボコとハンマーで叩いたかのような模様が浮き出る塗料なわけで、そういう種類のスプレーが既製品として売ってるわけですけど、このブルーのハンマートーンは「スプレーする毎に模様が異なってしまう」のに苦労してしまい、要するに毎回同じような模様になってくれない、ということに悩んでいるのだそうです。回路もそうですけど、MANLAY SOUNDの製品は殆どがペイントまで手作りなので、そういうことにもなりますよね。

 ただし製品としてムラが多すぎるのはこまったものです。失敗した筐体をシレっと販売してしまうことは望まない、というのがスペイン&日本(つまり当方)の共通意見なわけでして、じゃあ塗装を変えましょう、ということになりました。

 最初はシルバー・ハンマートーン&黄色のロゴ・ペイント、というものが制作され、こちらはいくつか既に出荷されています(註:ただし当方=BUZZ THE FUZZのサイトを通じては、このカラーリングは販売していません)。で、その次に試して「これにするかあ」と決まったのが、こちらのシルバーハンマートーン&白のロゴ・ペイント、というもの。

 一応中身の写真も載せてみましたが、中身は以前の青バージョンとなんら変更はありません。もともと(子供用菓子の)ペッツ(=PEZ)のフォントを使ってるくらいですから、このグレー&白、というカラーも可愛らしく見えますよね。この新カラー、つい最近決めたばかりなので、現物はまだ当方の手元にも入荷していませんが、既にオーダー済み&スペインを離陸済みなので、もうじき日本にも入荷します。長らくMANLAY SOUNDのFUZZ(=MK3クローン)が品切れだったのはそんな経緯もあってのことなのですが、もしお待ちいただいてた方がいらっしゃるのであれば、是非再度のご検討をいただければ幸いです。入荷したらこのブログの左側にあるサイドバーに「入荷済み」と表示しますので、そちらをチェックしていただければと思います。



 さてさて、こちらは珍妙なノブがついた、MENATONE製のカスタム・ペダル「PIG」。別にこれは新しいバージョンでもなんでもなくて、MENATONEのブライアン・メナが「今までのノブなくなっちゃったから、これでいい?」と言ってきたので「いいよ別に」ということで採用された、2ケ限定のノブ。まあマーシャルのアンプについてるのと同じノブなので、より親和性が増すかな?なんて思っていたのですが、まあこのノブ自体は日本でも安く手に入りますもんね。もしこのノブのほうが最高!と思われた方がいらっしゃいましたら、是非ご自身でノブを付け替えてみてください(笑)。

 ちなみに前回のポスティングでも告知したMENATONE「PIG」の販売に関してですが、まだ若干の在庫がございます。それには理由がありまして、日本(つまり当方)以外からのオーダーで作ったけど、2ケだけキャンセルがでてしまった、ということなんです。で「おい、お前この2ケ買わないか?」と聞かれまして「んもー、しょうがねえなあ、じゃあ買うよ。とっとと送ってくださいね」という返事を出したんです。そんなワケでマーシャル・ノブをマウントした「PIG」の在庫が2ケ増えた、というのが真相です(笑)。
 現時点で、販売できるのはそれを含めてあと4ケです。もし興味をお持ちのかたがいらっしゃれば、こちらは即納可能です。是非ご検討のほど、よろしくお願いします。

 それとMANLAY SOUND絡みのネタをもうひとつ。PLEXI期のマーシャル・サウンドをシミュレートしたオーバードライヴ・ペダル「THE SOUND」ですが、スペインで新しいデモ動画を作ったそうなので、こちらに貼っておきます。んーROMANちゃんはジミヘン大好きですねえ(笑)。
動画のコメントにも書いてありますが、アンプは小さい18Wのドイツ製真空管アンプ(後ろに映ってるカバンみたいなルックスのがそれなんですが、これ、DYNACORDっていうメーカーの60年代の古いアンプなんです。あまりに可愛いので、実は当方もDYNACORDの古いチューブアンプを5ケほど持っていたりします。笑)。アンプ自体は小さい音で完全クリーン状態、歪みは全部エフェクター=THE SOUNDで作ったものです。
 最近は自分のツアーと、そろそろ新しいアルバムを考えてる、とも言ってたのでそっちでも忙しくなりそうですが、エフェクターのほうも引き続きよろしくねん、と伝えてあります。
 

3.26.2013

Manlay Sound - Fuzz (MK3 Clone)


 無事入荷しました。スペイン・バルセロナ発のエフェクト・ブランド、MANLAY SOUNDからの新製品となります。前回のポストでも告知させていただきましたが、実機を手元に、改めてご紹介させていただこうと思います。

 TONE BENDERのクローン開発からペダル・ブランドを立ち上げたMANLAY SOUNDですから、避けて通るわけにはいきません(笑)、というワケで出来上がった、TONE BENDER MK3のクローンです。名前はマンマ「FUZZ」といいます。ただし、これでは話をするときにとっても紛らわしい名称なので、以下本稿では「MK3クローン」と呼ぶ事にしますね。

 オリジナルのTONE BENDER MK3は、これまでも多々書いてきましたが、イギリスのSOLA SOUNDによって1968年頃に開発、発売されました。SOLA SOUNDからの自社製品として銀色の筐体に入ったモノ、同時期にVOXブランドのためにOEM製造された黒&オレンジの筐体のモノ、その他ROTOSOUND社のためのOEM製品、PARKブランドのためのOEM製品、CARLSBROブランドのためのOEM製品等がありますが、いずれも製造はSOLA SOUNDで、「ダーリントン接続」されたゲルマニウム・トランジスタ3ケ、それに加えてゲルマニウム・ダイオードを配した回路だ、ということは以前コチラで書いた通りです。
 また、このTONE BENDER MK3にそっくりな回路を持った60年代のファズとして、英国BURNS社製の「BUZZAROUND」、またイタリアELKA社の「DIZZY TONE」というファズがあった、ということも前述の通りです。回路を含めてその辺のウンチクは以前のポストを参照いただければと思います。

 で、今回のMK3クローンの開発にあたっては、例のごとく「オリジナル回路に忠実に」をモットーに製造されたワケなので、基本的になんらモディファイとかそういうことをしていません。とはいえ、オリジナルのMK3はプリント基板なんですよね。MANLAY SOUNDのMK3クローンは手配線/PtoP配線なので、ある意味オリジナルよりもオールドファッションだとも言えるかも知れません(笑)。
 青い色になったというのは前回書いたとおりですが、もちろんコレ、ハンマートーン塗装です。青でメタリックでハンマートーン、というなかなか珍しいフィニッシュなんです。

 ツマミの配置は右から、歪みをコントロールするFUZZ、トーンをコントロールするTREBLE-BASS、そして本体からの出力をコントロールするVOLUMEとなっています。オリジナルとは若干の配置場所の違いがありますが、効能は同じです。

 まず特徴として、いつも当方は「MK3回路はトーンの効きがエグイ」と 書きますが、TREBLE-BASSツマミはベースのカットオフとして作用します。TREBLE側にヒネると蚊の鳴くようなシャーシャーとした音になりますが、BASS側にヒネることでベース成分が徐々に加味されていきます。
 ただし(BUZZAROUND等のファズもそうなのですが)FUZZツマミ、VOLUMEツマミと相互で試行錯誤しながらどの辺の歪みが最適か、を探り出すのに、それなりの時間がかかると思います。もちろんアンプ側をどうセッティングするか、でも音は激変しますので、なかなか安直に一筋縄ではいかない、とも言えます。

 ただし、ダイナソーJRのJマスシスが「色んな音が出せる」と言っているように、3つのツマミをアレコレとビミョーに変化させて生み出せる音のバリエーションはかなり幅広いのも事実です。ローがドロドロと出てくる歪みも、前述したような蚊の鳴くようなチリチリするようなトレブリーな歪みも、いろいろ出せます。是非、そのあたりをトライしてみていただければ幸い、と思っております。

 余計なネタをひとつ書けば、オリジナルのTONE BENDER MK3はインプットとアウトプットの位置が逆なんですよね(上から見て、インプットは左側にある)。ただし、そんな配置で喜ぶ人間は現代には独りも居ないだろう(笑)という判断のもと、今回のMK3クローンでは(他のMANLAY SOUND製品同様に)インプットが右側に、という配置にしてあります。

 トランジスタは前回も触れたようにAC125が3ケ、ですが、直接確認した所、3つのうち2つはTUNGSRAM製、もうひとつはフィリップス製のAC125が使われていました。実は毎度のことですが、ゲルマ・トランジスタの選別に今回も四苦八苦したそうです。さらに加えて今回はゲルマ・ダイオードてのも加わっているわけで、そういった「人力でのアナログな面倒くさい作業」故に、発売がこんなに遅くなってしまったというワケです。

 肝心の「実際の音」ですが、現在ROMAN GILが誠意デモ動画を撮影中ですので、そちらをしばしお待ちいただければと思いますが、当方の独断で印象を書いてしまえば、まず感じたのは「当方の所持するオリジナルMK3より、若干音がデカい」ということです。まあこれは新しく組んだ回路と40年前の回路なので、純粋な比較とは言えませんが、実際にそうでした。
 ただし元気にバリバリと歪むのはMANLAY SOUNDの今回のクローンのほうです。より幅広い音が出せるのは有り難いことですよね。他のTONE BENDER、例えばMK1とかMK1.5とかMK2などにはみられない「ジュワジュワ〜」とした歪みは、MK3回路独特のものです。爆音で耳をツンザくような大迫力ディストーション/ファズ・サウンドにもヨシ、歪みを控えめにしてバッキングで使うもよし、ロバート・フリップのように(とはいえ、彼はBUZZAROUND使いですが)ドロドロと気持ち悪い(笑)ファズ・サウンドを探すのもヨシ、というなかなか優等生なファズです。

 いつものように、当ブログを通じて直販します。直販価格は29500円(送料/税込み)となります。もしご希望の方がいらっしゃれば、こちらまで直接メールにてお問い合わせいただければと思います(ただし勝手ながら匿名でのメール/ご質問には基本的にお答えしていません。お名前の記載をよろしくお願いします)。
 実はこれまで何度かブログで「MANLAYのMK3クローン」の話を書いてきたので、以前より何人かの方からお問い合わせをいただいておりましたが、実際に入荷したのは今日(笑)です。もしまだご興味をお持ちでしたら、改めてお問い合わせいただければ幸いです。



 さて最後に、ファズとは一切関係のないネタをひとつ。皆様既にご承知と思われますがシンコー・ミュージックから絶賛発売中の「THE EFFECTOR BOOK」から、別冊のムック本が3月の末に発売になります。いつもTHE EFFECTOR BOOK本誌ではひとつのジャンルのエフェクターにこだわって(例えばファズだけとか、ディレイだけとか、そんなカンジで)特集を組むわけですが、なかなかその誌面では「何と何をどう繋げたら、どんなカンジになるのか」を紹介できない面もありました。そうしたエフェクター接続のポイントだけに特化して、こういう別冊ができたわけですね。

 デモンストレーターとして本で解説をされているのは、多くのJ-POPの作品に参加されるプロのミュージシャンで、ROLAND製品のデモ演奏等でも活躍されている中野豊さんです。「BOSSエフェクターの達人が伝授するペダル接続の妙技」というコピーも踊る表紙ですが、エフェクターの基本中の基本ともいえるBOSS製品を中心に、アレとコレ組み合わせたらこんなカンジになりまっせ、というサンプルを、誌面での解説と同封CDの音、その両方で確認するといった本になっています。
 当方はこの本の表紙デザインのみ、担当させていただきました。いつもマニアックな話題ばかりギュウギュウに詰め込まれたTHE EFFECTOR BOOKですが、セッティングを基本から突き詰めてみたい、バリエーションを増やしてみたいという方はご一読してみてはいかがでしょうか。
 

3.11.2013

Manlay Sound - Fuzz (MK3 Clone) Coming Soon

 


 恐縮ではありますが、今回の文章はすべて告知&宣伝となります(笑)。まずは上の青い写真をご覧頂きたいのですが、スペイン・バルセロナ発のペダル・ブランド、MANLAY SOUNDの新製品をいち早くご紹介。既に何度も告知させていただいてましたが、なんとかやっと出来上がりました。TONE BENDER MK3のクローン・ペダル、その名もドンズバのFUZZです。まだ当方の手元には来ていないので、詳細な接写画像を貼ることができないんですが、スペインから送ってもらった写真がご覧のモノ、となります。

 MANLAY SOUNDではTONE BENDER MK1クローンの「65 BENDER」、MK1.5クローンの「66 BENDER」、MK2クローンの「SUPER BENDER」がありますが、じゃあ次は、というわけで当然の成り行きとして(笑)MK3クローンの開発に着手したわけです。もちろんこのモデルも、当方とMANLAY SOUNDのROMAN GILとの綿密な打ち合せの上に決定したブツでして、是非ともTONE BENDERファンの皆様にはお試し頂けたらな、と思っております。

 なぜ青なのか。いろいろ考えたんですよね。王道を採用するならシルバーの筐体で黒とかオレンジのペイントをしちゃえば、オリジナルのTONE BENDER MK3っぽくなるのはどなたにでもご想像できるかと思われますが、既にMANLAY SOUNDのペダル・ラインナップには銀色のエフェクターが沢山あるので「見た目をポップにしたい」とスペイン側から要望がありました。
 それと余談をひとつ加えるならば、ROMANが持っているオリジナルのMK3はCARLSBROというブランドのFUZZっていう青いファズでして(写真右:これもSOLA SOUNDがOEM製造したブツで、ペイント以外は全部MK3そのまんまです)、そんなことも関連して「MK3っていえば青いイメージなんだよなあ」と言われております。MK3で青、といえば、他にもPARK FUZZ(写真左)っていう例もありますし、ん、まあいいんじゃね?てことで青いMK3を作る事にしました。CARLSBROのブツは製品名が「FUZZ」だったので、MANLAY SOUNDのクローン・ペダルも名前はそのまま「FUZZ」とすることにしました。
 そしてこれも余談ですが、「FUZZ」ていうロゴの書体。これ、日本でも有名なPEZていうお菓子で有名なロゴです。可愛いでしょ? MANLAYのROMANクンは、あんなにオッサン臭い音楽好きで、見た目もオッサン風なのに(笑/でも筆者より年下です)、こういうなんだか子供っぽい可愛らしいデザインが好きなんですよね。ん、当方とて嫌いじゃありませんよ(今回のラベル・デザインは、当方ではなくROMAN本人がやりました。とはいえ当方と綿密な打ち合せの上に決定したデザインですが)。当方としても満足してます。

 実際のサウンド、それから回路の詳細なんかは改めて別の機会に細かくご紹介しようと思いますが、取り急ぎ、内部写真送れよ、とお願いして画像を貰いました。MK3はどうしても基板がデカくなってしまうので、それに伴い筐体もデカいものになります(とはいえ、同じMANLAY SOUNDのPRO BOOSTやTHE SOUNDと同じものですが)。ご覧いただけるように、ゲルマニウム・トランジスタ3ケ、それからゲルマニウム・ダイオード1ケが搭載されています。今回採用されたトランジスタはAC125が3ケ、となります。
 先ほどデザインのことを書きましたが、当然ではありますがビルダー本人として「音は完璧だ。大満足」というコメントを貰っています。日本に届いたら、その音なんかにも触れたいと思います。同時に、今急いでこの青いMK3クローン「FUZZ」のデモ動画を撮影してもらってます。そちらももうじき(おそらくPRO BOOSTのデモ動画と同時に)YOUTUBEにアップされるハズですのでお楽しみに。価格は次回のポスティングまでに決めておきます。



 もうひとつの告知ですが、でた、我ながらもうビョーキ。ご容赦下さい(笑)。デヴィッド・ボウイの新作発表にあわせて発売される、CROSSBEATの別冊ムック、その名もズバリ「DAVID BOWIE」に、当方は大量の原稿を執筆させていただきました。以前このブログでも「誌面に場所がないので、載せられない」とか言って、ロバート・フリップとボウイのエピソードを書いちゃいましたが、なんとか無理をして、結局一部をこのムック本に強引に掲載してもらっています(笑)。
 おそらく、日本の音楽雑誌/ムックの中で「デヴィッド・ボウイの12弦ギターはHARPTONE製だ」とか「ミック・ロンソンのファズは65年製のTONE BENDER MK1だ」とか「ロンソンのMARSHALL MAJORは初期型で2インプットだ」とか、そんな事が記事になったのは、史上初めてのことだと思われます。もちろん機材のネタだけではなく、ボウイが夢中になったゲイ・キャバレーの話とか、75年当時ボウイの体重は43kgだったとか、マーク・ボランの息子の生活費はボウイが全部出してたとか、そんなヨタ話も満載です。ちなみに、この本に72年ニューヨークで行なわれたボウイのライヴ写真がありますが、ミック・ロンソンが「ワウを先に/その後にTONE BENDER MK1を」繋いでる、ということが確認できる写真もデカデカと掲載されています。

 そして最後に(これはどこにも発表していないネタですが)小ネタをひとつ。ボウイの新作にも参加したNY在住のギタリスト、ジェリー・レナード氏は、もうボウイとの共演も10年以上になるベテランですが、彼はなんとMANLAY SOUNDの65 BENDERを所持・使用しています。ただしボウイの新作で65 BENDERを使ったかどうかは全くわからないのですが、本人が直接MANLAY SOUNDにオーダーし、購入しているのも事実です。とはいえ、このエピソードを知って喜んでるのは俺(筆者)とスペインのROMAN GILだけかもしれませんが(笑)。
 

2.16.2013

Manlay Sound - Super Bender (MK2) with Bias Trim


 今回取り上げるのは、既にお馴染みスペイン・バルセロナのMANLAY SOUNDが発売しているTONE BENDER MK2クローン・ファズSUPER BENDERのお話です。取り立てて新しいニュースがあるわけではありませんが、MANLAY SOUNDが新しいデモ動画をひとつ制作しました。これがとっても(ファズ初心者にも)興味深い内容となっていますので、その動画を紹介しつつ、解説を加えたいな、と思います。SUPER BENDERの基本スペック等に関しては、以前のこちらのポスト等を参照していただければと思います。

 しかし、その大元となるTONE BENDER MK2というファズは、オリジナルでもとても個体差が激しく、更に加えて、今も世界中で生み出されているMK2クローン・ペダルを弾き比べしても、やっぱり音はそれぞれバラバラだったりします。「MK2の音がどんな音か」というのは、いちばん元となる「MK2の音」を、製作者がどう捉えているか、に左右されるんですよね。
 既に以前から何度も書いていますが、MANLAY SOUNDのSUPER BENDERはTONE BENDER MK2回路を基本的に忠実に踏襲し、さらにMK2の中でも「ツェッペリンの1stアルバムみたいな音」を念頭にその出音を決めて、トランジスタを選んだりしています。なので、基本的にはジミー・ペイジが60年代末に出したような。ゲート感たっぷりの歪みが生まれるようになっています。

 「ZEPの1stの音」と、頭から基準を決めてしまっているので、SUPER BENDERだけで言えば、それほど個体差はありません。おおむねそういう音が出るようにセッティングしてあるからです。ただし、これがTONE BENDER MK2の「正解の音」かどうかはプレイヤーさんに決めていただくしかありません。

 で、この新しいデモ動画が何を示しているかというと、バイアス調整のトリムポットを設置したヴァージョンのSUPER BENDER(詳細は後述)で、バイアス調整をするとこんな風に音が変わりますよ、ということを実践してみた、という動画です。
 最初のほうでは「バックグラウンドのノイズは多め。でもあんまり歪まない。ギターのVOLで歪みが調整できる」という音。こちらであれば、ギターのボリュームにファズの歪みが反応して、音のディケイ(減衰部分)が綺麗に再現される、という音です。その後トリムポットをいじって「バックグラウンドのノイズはゼロに。バリバリに歪んで、ゲートがかかったファズ・サウンド。ただしギターのVOLには反応しない」という現象を実際に動画で示してみたもの、ということです。後者の音が、バツッバツッといきなり音が途切れるのが判るかと思います。

 デモ動画の中では触れていませんが、実はこの現象は、ギターのピックアップの出力とか、ギターのボリュームの量とか、ピッキングの強さとか、アンプ側のインプットゲインの設定にも左右されることなので、一概に「なんでもかんでもこうなるよ」とは言えないのですが、そこを差し引いても、とても判り易い動画なのではないか、と思います。
 そしてこれは動画でも言われていますが、ペイジが60年代に出していたファズ・サウンドはデモ動画でいうところの後半の歪みなわけで、それを証明(?)するために、ヤードバーズの曲を(ペイジが60年代にやってたようなファズの歪みで)ROMANが弾いてみた、という動画になっています。

 さて、MANLAY SOUNDのSUPER BENDERには「トリムポットのあるもの」と「ないもの」に大別されますが、制作している側の意図としては、特別にトリムポットの有無を重要視していません。というのも、上記のように基本的には60年代末のペイジの様なフットい歪みを目指しているからであって、そのために「正確な回路構成」と「3つのトランジスタの取捨選択」に膨大な時間と手間を費やされています。ベストと思われる3つのトランジスタの組み合わせを見つけられれば、トリムポットを使用せずに、スンナリとオリジナルのMK2回路そのままで基板を構成します。
 ただし「あ、ちょっとオシイなあ」というレベルのトランジスタの場合は、前者同様の「ベスト」のサウンドを生み出すためにトリムポットでバイアス調整を加えているわけです。

 最後に、SUPER BENDERに関する余談をいくつか。実はROMAN GIL氏は日頃常々「ゲルマ・トランジスタ相手の戦争にはウンザリするわー」などとグチを漏らしています(笑)。ペダルを制作するその日の気温とか、手元にある大量のトランジスタの組み合わせに四苦八苦しているのも事実で、当方にもよくそんなグチのメールをいただいておりますが、ピュアなクローンを作ろう、という建前もあり、SUPER BENDERに関してはゲルマニウム・トランジスタは外せません。だよね?そうでしょ?なんていう返事を彼にいつも送ってるんですよ(笑)。

 また、日本同様に細々とした流通網ではありますが、アメリカでも販売されているこのペダル(というか、これに限らずMANLAY SOUNDの製品すべてに言えることですが)は、中々在庫の確保も難しくなりつつあります。つまり、世界中からのオーダーが来るようになっちゃったから、日本向けが優先されるわけではないんですよね。もし MANLAY SOUND製品にご興味を持たれた方がいらっしゃれば、チャンスがあるウチにお早めにお試し下さい。

 それから、今回の動画をご紹介するに辺り、当方の手元にあるSUPER BENDERの在庫を全部チェックしたところ、見事に全部「トリムポットなし」のブツばかりでした。なんだよ、折角だから、同じことを自分でも試そうと思ったのに(笑)。そんなわけで、今スペインに「トリムポットあり」のブツをオーダー中ですが、何時届くかはまったく未定です。
 

2.03.2013

The Next Day

 
 すっかりご無沙汰になってしまって、しかもなんだか最近はこのブログの書き出しがいつもこんなカンジの決まり文句になっているのが、自分でもなかなか情けないモノがあります。

 さて、今年の頭にデヴィッド・ボウイがなんと10年振りとなる新作を出すよ、と発表しました。その発売に併せて、各社の音楽雑誌では「ボウイ大特集」みたいな記事を掲載したりとか、過去の記事をまとめたボウイのムック本を出すことになるのですが、当方も某ムック本のために先日まで大量のボウイ原稿の執筆に追われておりました。当然のように今もまだ「ボウイ脳」となってしまっております。今回も「ジギー・スターダストは何年何月何日に眉毛を剃り落したか」なんていう事に夢中になってしまったわけです(笑)。
 えっ、ホントにこんなジャケットのCD出すの?と疑わずにはいられない、まったくやる気の片鱗さえ伺うことのできない(笑)ジャケット写真が先に公開されましたが、まあいっかあ、ボウイだし、と己を鎮めることに日々苦労しています。

 今回書こうかなと思ったネタは、上述のボウイのムック本の中ではスペースの都合で書けなかったエピソードをここで書いてしまおうかな、と思いまして、ボウイの新作がらみの話です。例によって、興味ない方は本稿はシカトして下さい。

 今回の新作『THE NEXT DAY』(3月12日発売/2月頭の現時点では、日本にマスターテープも届いていない模様)は、完全に秘密裏に制作作業が行なわれていました。つまり、ボウイとトニー・ヴィスコンティ他数人だけでヒッソリと制作し、関係者にもレコード会社にも秘密で録音がされていったわけです。過去10年間で、人前に出た事さえホンの数度しかない、という完全ヒキコモリだったオヤジでしたから、あーもう終わっちゃったのね、なんて思われても仕方ない状況でした。秘密にして驚かしちゃうぞ、というカンジだったのでしょうか。
 今ではもう参加ミュージシャンやプロデューサー等による「こんなカンジで作っていったんだよ」という発言もメディアに載るようになりましたが、とにかくレコーディングはもちろんのこと「ボウイが新作を作っている」ということさえ秘密厳守だった、とのこと。

 しかし、実は今から1年半も前、2011年10月15日にボウイの新作について、リークしてしまった人がいます。その人はロバート・フリップというオジサンでして(笑)。やるねえ、最高ですねフリップ先生。

 事の顛末を書きますと、11年10月に、フリップ先生はボウイから電話を受けたそうなのです。そしてそのことを自身のブログでそれとなく書いてしまったんですね。「まだ世間に公表されてないが、ボウイはイーノと新作を準備しているようだ」と。フリップ先生のブログを読めばわかりますが、ダイレクトには表現してません。例によってなんだか面倒臭い「脳内の妄想」的な表現で書かれています。
 その後、フリップ先生のところに「え、ボウイは新作作ってるの?」なんていう質問が飛び交ったそうなのですが、フリップ先生以外からはそんな話が出る事もなく、フリップ先生も詳しく言及することもしなかったので、数日でその「祭り」は収束してしまいました。

 ところが、この事を恨んでいる人物がひとりいました(笑)。プロデューサーのトニー・ヴィスコンティという人です。今年の1月15日、新聞のインタビューに答えて、ヴィスコンティはこう喋っています「ボウイの新作の秘密を漏らしたヤツがひとりだけいてね。ロバート・フリップだ! 彼に『ギター弾いてくれ』と頼んでみたんだけど、もう引退したからやりたくない、との答えだった。そのオファーがあったことを彼がブログでバラしてしまった。でも、誰もフリップの書いたことを真に受けなかったってワケだ」。

 フリップ先生は現在演奏活動からの引退を宣言してしまっていて、もう一切ギターを弾いていないようですが、相変わらず音楽シーンを騒がせてくれるようで、嬉しい限りです(笑)。上記のヴィスコンティの恨み節に関して、後にフリップ先生は自身のブログで弁明をしています。「新作にギターで参加してくれなんて言われてないんだ。もし言われてたら、引退を撤回しよう、と真剣に考えただろうね」。なんだよ先生、ギター弾けよ、と思ったのは当方だけではないと思うのですが。
 ボウイ、イーノ、フリップとくればそれはもうロック史に燦然と輝く77年の大名作『HEROES』なわけです。そして今回の新作のジャケはその『HEROES』そのままなわけで、だったら是非引退を撤回して、ピロピロっと先生にギター弾いて欲しかったですね。



 さてさて話が逸れますが、今までも何度も書いてきたように、スペインMANAY SOUNDのビルダーROMAN GIL氏は、本職はプロのミュージシャン/ギタリストなわけですが、先日本人が公式にアップした新しい動画があるので一応ご紹介したいなと思います。これは彼が2007年に制作したソロ・アルバムの中の1曲「SILETAS」を、自身でリミックスしてみたインスト・ヴァージョン(当時は未発表)なんです。実はこの曲、バックに延々とピアノが入っていますが、これ、デヴィッド・ボウイの作品でお馴染みのマイク・ガーソン氏本人によるプレイなんですよね。当方もROMAN GILも共に大のボウイ・ファンですが、ROMANいわく「夢がひとつ叶った」と言ってました。
 アルバムの収録ヴァージョンは歌モノなので、ピアノも控えめにエディットされていますが、折角の(憧れの)マイク・ガーソンのプレイなのだから、全面にババーンとピアノを目立たせたインスト・ヴァージョンを作っちゃえ、ということでやってみたリミックスだそうです。

 今回はもはや一体なんのブログかわからんぞ、という内容になってしまいました。その点はお詫びします。えーと、最後に最新情報を。長らく品切れとなっていた、スペインのMANLAY SOUNDのブースター・ペダル「PRO BOOST」と、マーシャル・プレキシ・サウンドのシミュレートOD「THE SOUND」が久々に入荷しました。「THE SOUND」に関しては、前回同様の「黒」に加えて、今回は「赤」も入荷しています。ご興味のある方はご連絡いただければと思います。
 

8.22.2012

"Bass King" Demo Vids from Manlay Sound


 ほえー。今泣きそうになりながら、部屋に籠って仕事しております。最近更新が滞っておりまして、誠に恐縮です。そろそろ部屋から出たいですねー(笑)。さて、その仕事のうちのひとつは、この8月の末に発売されるTHE EFFECTOR BOOK最新号だったわけですが、今回はそのご紹介です。

 第17号となる最新号は SYNTHESIZER PEDALS特集、と書いてあります。シンセ・ペダル、と言ってもその言葉の捉え方はいくつかあると思いますが、今回は「ギターでシンセっぽい音を作り出す」ペダル、をおおまかにそう呼んで、一挙に特集してみよう、という企画です。表紙に映ってるのはエレハモのオクターブ生成エフェクト「POG」ですが、そういうのもまとめて「シンセ系」として紹介しているわけですね。

 特集の中では、POLYSICSのギタリスト、ハヤシ氏が、自らの足下にズラズラっと並べているMOOGERFOOGERのペダル4つをそれぞれの効用とともに紹介しています。また、「シンセの歴史」といった原稿もありますが、なんといってもギター・エフェクターの雑誌ですので、そういうギタリスト目線でのシンセ・ヒストリーになっています。
 なんといってもシンセサイズというのは「合成」という意味なわけですから、何かしらを合成して音を生成すればそれはもう「シンセ」なんですよね。つまり、あまり気にしてい無くともギタリストは結構いつも「シンセサイズ」してるわけです。そんなことにも気付かせてくれる特集になっています。
 そして、やはり、というか触れずにはいられない、というわけで、日本のローランドが誇るギター・シンセサイザーの技術も特集されています。実は当方はG-707というヘンテコな形をしたギター・シンセの大ファンだった時期があり(今はもう持っていないのですが)、「やっぱりギターシンセと言えばジグジグ・スパトニックだよね!」と編集長に言ってみたところ、彼はポカーンとしてました(笑)。

 さて、「お前のエフェクターボードみせろよ」のコーナーでは、美し過ぎるSSW、セイント・ヴィンセントが登場。そのアンヨが見られるのも楽しい(笑)ですが、ビザールなギターとMIDIコントロールを駆使した彼女のシステムが紹介されています。また、ベテラン・インタビューのコーナーではブルースの巨人、バディー・ガイが登場。快挙です。何が快挙かというと、エフェクターを2ケしか使わないギタリストが、なんとTHE EFFECTOR BOOKに掲載される、という事実が快挙なわけです(笑)。
 その他、ベース・エフェクトの雄EBSの特集や、Boot-Leg.のビルダー・インタビュー等も掲載されたTHE EFFECTOR BOOK最新号、8月の末に発売です。ご期待下さい。



 さて、以下はスペインのMANLAY SOUNDに関する最新情報をいくつか。んー、ここ最近MANLAYの事ばっかりかいてますね。実は他にも、例えば当方がこないだ入手したばかりのCOLORSOUND製VOX FUZZ WAHの紹介とか、MARSHALL SUPA WAH比較とか、ネタはいくつかあるんですが、いずれも準備(写真撮影他モロモロ)ができていませんので、そのあたりは追って掲載しようかなと思ってます。とりあえず今回もMANLAY SOUND情報です。

 先日夏休み(一ヶ月海でグウタラと過ごしてたそうです。いいねえ、海。スペインは海も空も綺麗だもんね……)からやっと帰ってきたビルダーROMAN GIL。早速各種新製品のデモ動画制作に取り組んでいるそうです。

 で、今回ご紹介するのは、まだ日本未入荷ですが、いずれ入荷・販売しよう、と思っているベース用オーバードライブ/ファズの2IN1ペダル、BASS KINGのデモ動画二種です。OD回路のほうはブースターとして、そして強烈なファズ・ベース専用に生成したファズ回路、の2つをブッ込んだペダルです。当方もこの動画でしかまだ音を聞いてませんが、面白そうですよね。当方の不勉強のせいで、他に同じようなペダルがどんな種類で出ているのか、リサーチできていませんが、いずれにせよベーシストの方にアピールできる製品だ、と思っています。

 ベースの歪み、というのはギターの場合とは別で、アンサンブルの隙間を埋めるためとか、ボトム成分だけでは物足りない時にエッジを立たせたい、なんて時に使う場合が多いかと思われますが、ファズ・ベースはもちろんリード用にも使えますもんね。当方のようなヘンテコな洋楽リスナーの場合、リード・ベースといえばニュー・オーダーのピーター・フックを思い浮かべてしまうのですが、もちろん他にもビートルズから椎名林檎嬢に至るまで、ファズ・ベースの可能性はいくらでも素晴らしい例があるので、是非お試しいただけたらな、と思っています。

 とはいえ、まだ未入荷で、コントロールの特性等もまだ当方でも完全に把握できていません。価格もまったく未定なので、偉そうにオススメするわけにはいかないのですが、ともかくMANLAY SOUNDの新製品をご覧頂きました。

 MANLAY SOUNDの新製品は、この「BASS KING」の他、既に入荷・販売を開始している18Vブースター/オーバードライヴの PRO SOUND、そしてただ今絶賛開発中、近日登場予定のTONE BENDER MK3クローン(名前未定)もあります。特に最近、当方が家でギター弾く時はいっつもPRO SOUNDを通すようになってしまいましたね。これ、素晴らしいですねえ。ハマりまくってますね。そんな当方個人の好き嫌いはともかく、是非ご興味を持たれた方はお試しいただければ幸いです。

8.06.2012

Manlay Sound - The Sound (Part 2)


 さて、もう一個の「新製品」とは厳密には呼べないのですが、この夏から当方/当ブログを通じても流通・販売をすることにしました、MANLAY SOUNDのペダルです。それは「60年代マーシャル/プレキシ・サウンドの歪みを再現した」というオーヴァードライヴ、THE SOUNDです。

 以前にも触れたように、または皆様も既にご承知のように、マーシャル/プレキシの歪みを再現せんとしたODペダルはそれこそ山のようにリリースされています。どれが最高か、なんてのは当方にも断言できるわけもありません。またマーシャルの歪み、と言ってもJTM45とJCM800では全然違うわけですし、その辺りはもうユーザー様の耳と弾き心地で選んで下さい、としかいいようがありません。

 と、お断りした上でご紹介するこのMANLAY SOUND THE SOUNDは、「60年代」と先に書いたように、初期のJTM45、もしくは1959といった「クラシック・ブリティッシュ・サウンド」のテイストを持ったアンプの歪みを狙ったものです。

 実際にアンプを(オールドでもリイシューでも)お試しされた経験のある方なら判るかと思いますが、近代的なアンプにくらべてその当時のマーシャルのアンプは「そんなには」歪みません。もちろんゲインを思い切りフルアップすればギシギシに歪みますが、それでも現在「歪み系アンプ」と呼ばれるアンプにくらべたらぜんぜん歪まない部類のアンプです。

 でも、マーシャル独特の中域のモッコリ感、というのはやっぱり最強ですよね。「古くさい歪み」といってしまえばそれまでですが、それでもやはり最強です。当方の個人的な決めつけでしかありませんが(笑)。

 で、その古くさいマーシャルの歪みをペダルで再現したこのTHE SOUND。ツマミは2ゲイン(インプット・ゲイン+アウトプット・ゲイン)、1トーンです。同じコントロールを持ったマーシャルJTM45シミュレート・ペダルに、Z.VEX「BOX OF ROCK」という有名なペダルがありますが、歪みの傾向としては似ています。MANLAY SOUNDではギターのタイプ別に、このTHE SOUNDのデモ動画を3つ用意していますので、出音はそちらを参照願います。

 ただし、BOX OF ROCKの場合、多くの方が指摘していますが、「ローが出過ぎる」という点が上げられます。個人的には、あのローの出方は「元になったアンプのローの出方をそのまま再現」したからああいう音になるのだろう、と考えています。つまり、マーシャルの初期のアンプはあのくらいローがガッツリ出るんですよね。そこを指して、D.A.Mのデヴィッド・メイン等が「マーシャルのダークな歪み」という表現をしているわけです。ただし、やっぱりエフェクターとしては使いづらいですよね。あそこまでローがドロドロと出ると、どこか別な場所でロー成分をカットすることを考える必要があるからです。

 THE SOUNDの場合は、そこまでモリモリとロー成分が出るペダルではありません。もちろん「アンプ・ライク」なペダルですから、ある程度はローもしっかり再現されます。ただ、THE SOUNDは「クラシック・マーシャルの歪み」成分を盛り込むことを狙ったペダルですから、その後に繋ぐアンプのローをゼロにしたりする必要がないように、ペダルから発生するロー成分はやや控えめに設定されています。

 さて、冒頭で「オーバードライブ・ペダル」とは書きましたが、むしろ近代的なオーバードライブというよりは、アンプ・ライクなペダルです。なので、アンプの直前、もしくは空間系の直前、という場所に置くのがいいかな、と思われます(もちろん、どこにこの歪みを置くのか、には決まりなんてありませんが)。

 MANLAY SOUNDの公式HPでは「60年代中期のピート・タウンゼンド(THE WHO)、エリック・クラプトン、ピーター・グリーン(FLEETWOOD MAC)等のサウンドを再現するペダル」という触れ込みになっています。そういうオッサン臭い(笑)サウンドがお好みの方には、是非ともお試しいただきたいペダルです。

 なお、当BUZZ THE FUZZだけ(?ってことに今んところしてもらってますが)の仕様として、3ツのツマミを「マーシャル・タイプ」のツマミにしてもらいました。少しだけ、マーシャルっぽさを見た目でも付加しようかな、と思い、こうしてもらいました。当サイトを通じての販売価格は、¥29500(税/送料込み)となります。今在庫があるカラーは「黒」のみとなります。ご希望の方はこちらからご連絡いただければと思います。先日ご紹介したブースター・ペダルPRO BOOST同様、ご検討いただければ幸いです。

8.01.2012

Manlay Sound - Pro Boost (Part.2)


 この夏のMANLAY SOUNDの新製品を、改めてご紹介します。以前もこちらのポストで触れた PRO BOOST ですが、現物が届きました。大きさは90mm x 110mm x 30mm(ツマミ含まず)というサイズです。基本的な機能は、本体上の3つのツマミが、VOLUME(インプット・ゲイン/結構歪みます)、BASS(ベース・ゲイン)、TREBLE(トレブル・ゲイン)、そして筐体横についたチキンヘッドのノブがアウトプット・ボリューム、となります。

 もうご承知の方も多いと思いますが、矢印のロゴマークは、本家COLORSOUNDのPOWER BOOSTを倣って作ったものです(これはスペインのROMAN GILのデザインによるものです)。中央についたインジケーターは、青のダイオードです。
 このブースターはアダプター対応となっており、センターマイナスで18Vのものを使用、となっていますが、センターマイナスであれば9Vのアダプターでも使用可能です。以前も触れたように、このPRO BOOSTは18V版、つまり70年代初期の一番最初に出たときのCOLORSOUND POWER BOOST回路を採用したものなので、基本的には18V、電池を使うときは9V電池を2ケ使う、というのが基本になります。
 ですが、このペダルは電池1ケ、9Vでも動作します(その点は、オリジナルのPOWER BOOSTと同じです)。欧文説明書にも記載がありますが、以下、ビルダーROMAN GILの弁です。「9Vで使用すると、ヘッドルーム領域が狭くなり、より歪み易いペダルになります」。アダプターを両方お持ちの方は差し替えるだけで音の違いがわかると思いますが、電池を使われる方はちょっとだけ注意が必要です。というのも、片方の電池をはずしただけでは音がなりません(まあ、当然ですが)。下に掲載した写真にあるように、9Vで使用する際は、2ケあるスナップの片方のプラス、もう片方のスナップのマイナスを電池にそれぞれさせば音がなります。1ケの電池に、2ケのスナップのプラス/マイナスそれぞれを刺すわけですね。
 他にも方法があるんですが(例えば片方の外したスナップを直結させるとか)、何も道具/用具を使用せずにそのまま9V/18Vを両方試すなら、この方法がいちばん簡単かな、と思います。

 それよりも、実際の「9V」と「18V」での音の違いですが、詳細はまもなくアップされるであろう公式のデモ動画をお待ちいただくしかないのですが、当方が試した印象を以下に記載します。
たしかに、説明書の記載通り、9Vのほうが歪みます。ただし、PRO BOOSTというくらいですからアンプや他の機材をプッシュする目的で言えば、18Vのほうがギターのタッチとか、ギターの特性とか、そういった要素をより繊細かつ豪快にブーストしてくれます。これはもう好き好きなので、お好みで選ぶのがいいと思われます。個人的には、もう18Vの音を試しちゃったらもう9Vには戻れないや、と思ってますが(笑)。

 歪みは(以前も触れましたが)「ファズ寄り」の歪みですね。ただし他の「FUZZ製品」のようにギンギンには歪みませんが。使われているトランジスタはシリコン・トランジスタが3ケ、ですが、本機はトレブルとベース、2つのゲインという合計4つのコントロールがあるのでホントに細かく調整ができます。
 たとえばゲイン0、トレブル&ベース5、アウトプット5、としても音はクリーンブーストされて出力されます。ゲインを上げるのであれば、かなり音がデカくなるので、その場合はアウトプットを下げる、という使い方になると思われます。その辺りはお手持ちのアンプとご相談の上、というカンジでしょうね。

 そして更に個人的な感想を述べますと、常日頃ファズばっかり弄くり倒してる当方のような人間には、ハッとさせられるほど色んな音が出せるペダルなので、軽くカルチャーショックを感じたりします(笑)。以前掲載したジェフ・ベックの動画のような音が、レスポールとこのペダルだけで簡単に出せます(ただし、あのように上手く演奏するのは勿論簡単なことではありませんが。笑)。
 何よりアウトプットがかなりデカイので、それだけでアンプをドカッとプッシュするブースターになりますし、18Vでのブーストはそれこそリッチで豊潤な(註:個人的にはあまりこういう言葉を使いたくないのですが、それでもファズ等に比べたらこういう言葉を使わざるを得ないほど「リッチなゲイン」なんですよね)。
 もし大好きなアンプを既にお持ちの方であれば、このPRO BOOSTを指してさらに幅の広いゲイン/トーンを探しまわれるはずです。
 そして何と言ってもいちばん重要なこと。歪みが「ファズより」と書きましたが、このPRO BOOSTのサウンドは、ギターのボリューム・ノブにビンビンに反応します。その辺もジェフ・ベックの動画でもお判りいただけることとは思いますが、ギターのボリュームを頻繁に気にしてしまうことが「楽しくてしょうがなくなる」ことは間違いないでしょう。是非、お試しいただければ幸いです。
 

7.23.2012

The Summer of Manlay Sound 2012


 いやー、ご無沙汰しております。暑いですねえ。この「BUZZ THE FUZZ」というブログを初めて、ポスティングに1ヶ月もブランクが開いたのは、初めての事かと思われます。ご覧頂いている方には大変申し訳ありません。別にこれといって特別な理由があったわけではなくて、ただ日々の仕事に忙殺されてた、という単純な理由でしかありません。今後ともご愛顧いただければ、何よりです。

 で、前回に引き続き、スペインのMANLAY SOUNDに関するご報告をいくつか。まずは動画です。これは以前も紹介したことのある、米国シカゴにあるギター・ショップ、ROCK 'N' ROLL VINTAGEが作った動画2つです。
 ひとつはMANLAY SOUNDのFUZZ FACEクローン・ペダル BABY FACE のシリコン・バージョンとゲルマ・バージョンの弾き比べ動画です。「THIS IS SUPER OLD SCHOOL」と動画でも言ってますが(笑)、まったくその通りのオールド・スクールなファズです。既に本ブログをご愛読いただいてる方であればご理解いただけると思いますが、ゲルマ版の方の「ブワーと広がる歪み」、対照的にシリコン版の「トンガッた」歪み、そんなことをデモ演奏しながら語っていますね。
 同時に、ギターのボリュームにそれぞれのBABY FACEがどんなふうに反応するか、というテストもしています。やっぱりFUZZ FACE系ファズに関心のある方はその点が重要、という方も多いと思いますので、とても参考になる動画ではないでしょうか。余談ですが、動画の説明文欄に「CUTEST FUZZ FACE」と書いてくれているのも嬉しいですねえ(笑)。そんなファズでストゥージズのリフを弾きまくる、というのも素敵です。

 そしてもうひとつ。こちらもROCK'N'ROLL VINTAGEが作った動画。こちらは THE ALADDINE のデモ動画です。やっぱりこのエフェクターをONにすると、『アラディン・セイン』の曲を弾きたくなるのは当方だけではないですよね。うふふ、シメシメ(笑)。
 「回路がなんなのかわかんないんだけど、多分TONE BENDERのMK2かMK3あたりかな。詳しいことはMANLAY SOUNDのHPで確認してくれ」とか動画中で言ってますが、既に書いているようにTHE ALADDINの回路はTONE BENDER系ではなく、エレハモ初期のファズ「AXIS」を改良したものです。ミニ・スイッチによる「低域がズバーンと出てくる音」&「低域をカットした、ジリジリした音」のトーン変化も説明されていますね。
 そして何より個人的に見て/聴いていただきたいのは、例のファズ・ノートがどんな風に減衰していくか、とうサステイン成分です。動画の0:59から18秒にもわたってロング・サスティーンを聴かせてくれますが、そこです。テレキャスなのにそこまでサスティーンを引っ張れるのも凄いですが(笑)。例のミック・ロンソンのライヴにおけるロング・サスティーンを狙って作ったペダルなので、ここに一番特徴があります。ただジャカジャカと弾いてるだけでは判らない部分でもあるので、こうして動画で紹介できるのを当方も嬉しく思ってます。

 それから別のご報告。いままで日本でMANLAY SOUND製品の国内流通をされていた(株)セカンドスタッフさんですが、今年の6月から輸入販売製品に関してその業務を(株)アンブレラ・カンパニーさんという別会社に移管されました。当方の元へもとても丁寧なご連絡をいただいていますが、それまでセカンドスタッフで輸入業務をされていたYさんがそのまま新しくアンブレラ・カンパニーとしてお仕事をされるそうなので、実質的には何も変化はありません。今まで通り、当「BUZZ THE FUZZ」を通じての通販以外でも、日本中の楽器店で(アンブレラ・カンパニーさんを通じて)MANLAY SOUND製品を購入できると思います。

 さてさて、前回ご報告したMANLAY SOUNDの新製品 PRO BOOST は間もなく当方の手元に入荷します。来たら改めてご紹介しますが、同時にMANLAY SOUND製の THE SOUND(マーシャル・アンプの歪みをシミュレートしたオーヴァードライヴ・ペダル)も若干数入荷します。今まで当サイトでは取り扱いをしていませんでしたが、少しだけ取り扱いしようかな、と思いまして。ちなみに「BUZZ THE FUZZ」オリジナル仕様、ということで少しだけ見た目を変えました(中身は既製品とまったく同じです)。その見た目に関しては、入荷次第別途詳細をお伝えしたいと思います。

 今スペインでは「MK3回路の新しいTONE BENDERクローン」を開発中なのですが、実は1点だけ難問にブチあたってしまいました。それは塗装です。「コレでいいじゃん、いこうぜ」と思って用意したハンマートーンのスプレーが、塗ってみたらなんかダセエな、ってことになってしまっています(笑)。「どうすべ?別なの用意するかあ?」なんて話を先日もスペインとやりとりしましたが、今日の時点では保留、というカンジです。こちらも(ROMAN GILの夏休みが終わった後)詳細が確定次第、ご報告をさせていただくつもりです。
 あ、それから、今丁度イギリスからも荷物を待ってるところなのですが、そこにはJMI TONE BENDERの新製品が入ってる予定です。そちらもご期待下さい。

 さあて、最後になりますが、忙しいのはいいこと、ですが、困った事に当方が貧乏なのも以前と変わりありません(笑)。金がないのはいつもの事なんですが、それにも関わらずこないだ2台目のMARSHALL SUPA FUZZを買っちゃったんです ……2台目……馬鹿じゃねえの、我ながら(笑)。
 そういったワケで少し在庫処分セールをしようかな、と思ってます。MANLAY SOUNDのアウトレット品(店頭展示品とか、当方が使用したサンプルとか)や、JMIのいくつかのTONE BENDER CLONEペダルを、1円スタートでヤフオクに出品しようと思っています。まだ写真撮影その他まったく準備が出来ていませんので、何をいつ出すよ、とは言えないのですが、この暑い夏、FUZZ愛好家様の自由研究にでもお役立ていただければ幸いと存じます。

 と、この文章を終えようとしているまさに今、ピンポンがなって荷物が届きましたね。おー、スペインからだ。PRO BOOST、THE SOUNDともに届いております。近日中に詳細をアップします。
 

6.19.2012

Manlay Sound - Pro Boost


 さて、MANLAY SOUNDの新製品です。既に本国では出荷を始めてるそうですが、実は当方の手元にはまだ届いていません。いつもより多めに発注しちゃったのと、ROMAN GILが「夏休みとるからさあ」とかヌルいことを言ってるので(笑)、もうちょっとだけ時間がかかります。

 以前もチラリと告知した新製品その1は、70年代にCOLORSOUNDが販売していたPOWER BOOSTのクローン・ペダル、その名もPRO BOOSTです。
 まず簡単に大元のペダルに関して触れますが、1969年頃にSOLA SOUND/COLORSOUNDから発売されたオレンジ色のブースター・ペダルです。このペダルは後に黒い筐体に入ってOVERDRIVERという名前でも発売されたペダルと同じ(*ホントは少し違うんですが、それは後述します)モノです。

 このPOWER BOOSTはピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア、そしてなんと言ってもジェフ・ベックが70年代に使用していたことで有名で、単なる歪み系、とか単なるブースト・ペダル、という範疇を越えて、色んな面を持ったプリ・アンプ系ペダル、ということも可能かと思います。
 クリーン・ブーストにも使えますし、ヴォリュームを稼いでアンプのゲインをプッシュすることも可能です。また本体で歪ませることも可能です。そしてハイとロー、という2つのEQコントロールによって、幅広い音色を狙うことも可能なわけです。つまり、EQペダルとしても使える、ということになりますね。

 実はオリジナルのPOWER BOOSTには、3ノブのものと、4ノブのものがあります。後者はマスター・ヴォリュームツマミが追加されているのですが、実はこれがメチャ便利なんです。POWER BOOSTは単体でゲイン(歪み)を稼ぐことも可能ですが、ツマミが1ケしかないため同時に音量もガバッと持ち上がります。その際に最後にマスターVOLセクションを配置することで、音量も調整してアウトプットできるようになったわけです。

 そしてこれまた面白いことに、このPOWER BOOSTはファズのような歪みにもなるんですよね。そしてそして、ギター側のVOLを絞ると、そこでも美味しいクランチを得る事ができます。この辺の音のバリエーションに関しては、ジェフ・ベックの70年代の動画が一番参考になるかと思いますので貼っておきます。ベックはレスポール、ワウ、OVERDRIVER(3ノブ)、それとアンペグの小さなコンボ・アンプだけでこの音を全部作っています(この動画録音時のセッティングではワウも接続されてましたが、この曲ではワウは踏んでいませんね)。

 今回MANLAY SOUNDが新しく作った「PRO BOOST」は基本的にこのPOWER BOOSTの4ノブの回路そのままです。トランジスタはシリコンですが、もの凄くクラシックなギターサウンドをクリエイトします。それは上のベックの演奏でもお判りいただけるかと思います。

 そしてこのMANLAY SOUND「PRO BOOST」は、実は「乾電池2ケ」=18V稼働に対応しています。簡単にその経緯を申しますと、もともとCOLORSOUNDのPOWER BOOSTには回路的にいくつかのバリエーションがありました。
 最も初期のバージョンは18V稼働、次のバージョンも18V稼働で一部抵抗値が変更、その後のバージョンは9V稼働、そしてその後に9Vで4ノブに、という変遷をたどっています。
 今回のクローン「PRO BOOST」では、18V稼働なんですけど、9Vでもちゃんと動作します。電池2ケ=18Vで動作させればより大きなヘッドルームを生むので(そのあたりは、最近のクリーンブースト系のペダルでも同じ効果を持つモノがありますよね)、プレイヤーのお好みで選んでもらえるようになっています。
 選んで、と書きましたが、2種類発売するわけではありません。電池が2ケ収納できる設計ですが、1ケだけ電池いれても使えますよ、という設計になっています。右上の写真で、乾電池が2ケ入っているのがお判りいただけますか?(写真の下のほうで、切れ気味になっちゃってますが)。これはもちろん、オリジナルの18V仕様のPOWER BOOSTに準じたスペック、ということになります。

 オリジナルのPOWER BOOSTとちがって(笑)、MANLAY SOUNDのPRO BOOSTはハンドメイド/ハンドワイアード/PtoP配線/トゥルーバイパスです(オリジナルはプリント基板なので)。また、最近のニーズに対応するため、DCジャック(9V/18V)とLEDインジケータがついています。

 実際の音は、もうじきYOUTUBEにアップロードされるであろうMANLAY SOUNDのデモ動画をお待ちいただければと思います。また、価格等は入荷後にあらためてお伝えできると思いますので、ご期待下さい。
 で、余談になりますが上に挙げたジェフ・ベックの動画ですけど、これ最強じゃないスか? 鬼の様にギターのボリュームいじってるのもスゴイんですけど、なんツってもバックの演奏も凄いですよね。ジェフ・ベックといえば「指弾き」の印象がもの凄く強いですが、この曲は全部ピックで弾いてますよね。そんな点も興味深かったりします。そしてOVERDRIVER(=POWER BOOST)を1ケ挟んでいるとはいえ、演奏中には切り替えてないので、この曲に出てくるギターの音色のバリエーションは全部ギターのVOLと、あとはピッキングだけで作ってるというのもよく判って、さすがベック兄イ、と感心しきりの動画です。シャツも素敵ですし(笑)。