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12.29.2012

[SALE] JMI Tone Bender Outlet Sale (Pt.3)

 
 あらら、ウカウカしてたらもう年末なんですね。早いですね。というわけで、おそらく今年最後の更新になるであろう今回もイギリスJMIのアウトレット品の特売品のご案内です。おかげさまで以前ご案内させていただいたRANGEMASTER関連や、TONE BENDERのMK1ミック・ロンソン・モデルに関しては全てSOLD OUTとなっております。今回売却するペダルは4種類、それぞれ各1個のみ、となります。もし今回のペダルに興味を持たれた方は、この機会に是非、いかがでしょうか。

1. JMI TONE BENDER MK1.5 (MULLARD OC75 LTD)
 まずはこちら。以前こちらでもご紹介した、TONE BENDER MK1.5の限定復刻品。トランジスタには貴重な英国MULLARDのOC75を2ケ使用したもの、になります。当然トランジスタにはMADE IN GREAT BRITAINという文字が入ったブラックキャップのOC75が使用されています。
 ご覧の通り、筐体はシルバー・ハンマートーンのもの。以前も書いたのですが、トランジスタ、筐体の塗装ともにこちらからリクエストを出して、こんなふうに製作してもらったブツなんです。総製造数を本国に確認してないのですが、おそらく全部で7つしか作ってないハズです。
 今回のこちらのペダルは動作確認済みで、全く問題ないブツではあるんですが、2点ほどマイナス点があります。ひとつは筐体のトップ面に塗装の欠けがあること。写真で赤く囲った部分にチロっと見えると思います。
 それからもう1点はフットスイッチです。これ、最初からコレだったので理由は判らないんですが、本来JMIのMK1.5の復刻品では黒く横長のCARLINGスイッチ(6接点)を使うんですが、これは何故か最初から青いクリフ(9接点)が使用されていました。また、写真を掲載していませんが裏蓋は初期ロットで使われた黒い裏蓋(GARY HURSTのサインの入っていないモノ)になります。以上の点を予めご理解いただいた上で、ご検討願えればと思います。通常の製品同様に、本国の保証書、JMI布袋が付属します。数量は1ケのみ、価格は35000円(送料/税込)となります売却済みとなりました。


2. JMI TONE BENDER PROFESSIONAL MK2 (MULLARD OC81D LTD)
 続いてはこちら。こちらもイギリスJMIが限定復刻した、TONE BENDER PROFESSIONAL MK2、トランジスタに超貴重な英MULLARD OC81Dを使用したものになります。随分前に当方の手元に入荷し、かなりテスト使用したので、外観の程度はそれなりの「新古」とお考えいただけると幸いです。
 トランジスタはすべて英MULLARD製、シルバーキャップで、2つはOC81、ひとつはOC81Dとなっています。それらのトランジスタ名の違いに関しては、過去のポスト(こちらとか、こちら)をご参照いただければ幸いです。
 一番のマイナス・ポイントが、実は「裏蓋」でして(笑)。これ、向こうのミスで最初に「JMI TREBLE BOOSTER」てプリントしてある裏蓋が付いてたんですよね。で、なんだよコレ、間違ってるぞ、なんて文句を言って、裏蓋だけ送れよ、とリクエストを出したんですが、後から送ってもらった裏蓋(新しいブツ)がネジ穴のサイズがあわなくて取り付けられない、なんてことになっておりました。仕方ないので、自分で「TREBLE BOOSTER」ていう文字だけカリカリと削り落としたんですが、やっぱり痕は残ってしまってます。
 これ、JMIで一番最初に作られた「英MULLARD OC81D」のMK2だったので、筐体の塗装がまだ「グレーハンマートーン」だった頃のモノです(既に何度か書いていますが、それ以降に作られた同種の筐体は「シルバー」になっています)。
 こちらも通常の製品同様に、本国の保証書、JMI布袋が付属します。以上の点を予めご理解いただいた上で、もしこんな状態でよろしければ、と思い、安くしました。数量は1ケのみ、価格は45000円(送料/税込)となります。ご検討願えれば幸いです。売却済みとなりました。


3. JMI PLAYER'S SERIES TONE BENDER MK3
 さて、お次はこちら。既に本国でも製造終了となった「PLAYER'S SERIES」という廉価版TONE BENDER復刻品です。まずは同シリーズの「MK3」のアウトレット品です。トランジスタはゲルマとシリコンのハイブリッドで、電源アダプター使用が可能なモデル、となります。
 こちらも多少テスト使用にともなうキズがあります。写真で赤い線で囲った部分が一番目立つキズかと思われます。そして、お恥ずかしながらこのペダルにはさらに1点、重要なマイナス・ポイントがあります。それは現時点でスイッチをONにしてもLEDインジケーターが点灯しないという点です。
 実は入荷時にチェックした際には問題なく点灯していたことを確認してるのですが、いつの間にか付かなくなってしまいました。おそらくスイッチ不良だと思われるのですが、今日の時点までそのママにしてあります。なお、現在でも音のほうには問題がないことを確認しております。すべてのツマミ機能もスペック通りに作動します。
 こちらも通常の製品同様本国の保証書、JMI布袋が付属します。以上の点を予めご理解いただいた上で、もしこんな状態でよろしければ、ご検討いただければ幸いです。数量は1ケのみ、価格は17000円(送料/税込)です。もしご希望であれば、未使用の新品クリフ・スイッチ(青で、9接点のモノ)をおつけしますが、スイッチの交換は自己責任でお願いできればと思います。


4. JMI PLAYER'S SERIES TONE BENDER MK2
 最後も「PLAYER'S SERIES」から、TONE BENDER MK2です。今回こちらも同様にアウトレット販売しますが、こちらのMK2にはどこも問題がありません(笑)。ちゃんと動作確認もおこない、LEDも点灯します。上記したPLAYER'S SERIES MK3もそうなのですが、すでに本国で作っていないので、もし不良品が出ても、新しい同等品を別途用意する事ができないんですよね。なので、手持ちのPLAYER'S SERIESはこれですべて処分販売することにしました。上記MK3、それからこちらのMK2ともに、動作確認した上で販売しますが、そういう理由のために「アウトレットでの特価販売」ということをご理解願えればと思います。
 こちらのMK2のほうも通常の製品同様、本国の保証書、JMI布袋が付属します。数量は1ケのみ、価格は20000円(送料/税込)となります売却済みとなりました。

 なんだか今回は「ワケアリ品の処分」みたいなカンジで、ちょっと気が引けるのですが(笑)、今回も全部で4ペダル、の販売となります。もしご希望の方がいらっしゃれば、どのモデルをご希望か、を明記の上、こちらまで直接メールにてお問い合わせいただければと思います(ただし勝手ながら匿名でのメール/ご質問には基本的にお答えしていません。お名前の記載をよろしくお願いします)。各1ケずつの販売で、先着順となりますので、売り切れの際はご了承下さい。
 また、上記したアウトレットとは別に、いくつかのJMI製品は通常通り在庫を持っています。当ブログの左側のサイドバー部分、JMIのロゴの下に書いてあるモデルが在庫アリですので、もしそちらに興味のある方は別途ご連絡をいただければと思います。

 んー、そういえば「夏頃には」などと言っていた、MANLAY SOUND製のTONE BENDER MK3クローンもまだ出来上がっていません。なんとかしなきゃ。それに、前回チラリと告知したMENATONEの「THE PIG」もまだ手元に入荷してません。いずれにしろ両方近々にはケリをつけて、改めて告知したいと思います。年末だというのに、なんかこんな商売っ気あふれるカンジの文章(笑)で今年を締めるってのも恐縮ですが、来年も何とぞ当ブログをよろしくお願いします。
 

11.30.2012

[SALE] JMI Rangemaster


 前回、JMIのMK1ミック・ロンソン・モデルのアウトレット・セールをやりましたが、既に完売しました。お買い上げいただいた皆様、有難うございました。おかげでなんとか年末を迎えることが出来そうです(笑)。
 そんなワケで今回は、英JMIのアウトレット・セール第2弾、となります。今回もアウトレット品てことで、値段を下げて販売しますが、実はアウトレットな部分はどこもなくて(笑)、単純に長期在庫になっちまったから売りさばいてしまおう、という理由でしかありません。今回はRANGEMASTERを4つほどセールとして売り出します。ご興味をお持ちの方は、是非この機会に、よろしくお願いします。
 オリジナルのDALLAS RANGEMASTERに関して、それから現在イギリスのJMIが製造しているRANGEMASTERのスペックや商品詳細に関しては、以前のポスティングも併せてご参照いただければ幸いです。


1. JMI RANGEMASTER (NORMAL OC44)
 まずはこちら。「通常版」としてJMIが製造している、RANGEMASTERの復刻品です。いにしえのDALLAS RANGEMASTERの復刻品として、JMIが商標登録も保持しているブツですから、公式の復刻ということになります。内部の構造はもちろん、この可愛らしい(笑)外観もすべてオリジナル同様に復刻されたものです。
 トランジスタにはOC44を使用。トランジスタにはブランド名が記載されていませんが、60〜70年代のNOSパーツ(シルバーキャップ)を使用。ご承知とは思いますが、裏蓋からはアウトプット・ケーブルが直でのびています。写真を取り忘れたので恐縮ですが、その辺は予めご了承下さい。数量は2ケ、価格は30000円(送料/税込)となります売却済みとなりました)。


2. JMI RANGEMASTER (MULLARD OC71 LTD)
 それからこちら。JMIが限定20ケで製造した、RANGEMASTERの限定品です。トランジスタに英MULLARD製のOC71(ブラックキャップ)を用いたものです。JMIも商品説明で語っていますが、定番と言われるOC44トランジスタよりも、ややハイエンド、というかエッジの部分がギシギシと目立つ、というタイプになります。

 余談になりますが、当方が所持しているオリジナルの65年製RANGEMASTERもトランジスタはOC71です。なので弾き比べすることができましたが、正直音は同じです(笑)。そりゃ当然ですよね。JMIが製造したOC71版RANGEMASTERは、公式サンプル動画があるので、そちらもあわせてご参照下さい。
上に記載した「通常版」とこちらの「限定版」は、見た目はまったく同じです。違いは「トランジスタが違う事」以外は、裏蓋に「MULLARD OC71」と書いてあるかどうか、だけになります。
数量は1ケのみ、価格は40000円(送料/税込)となります売却済みとなりました)。


3. JMI PLAYER'S SERIES TREBLE BOOSTER
 それと、最後のこちら。実は今回売ろうかどうしようか最後まで悩んだブツでした(笑)。というのも、ちっちゃくて便利、しかも音も十分満足いくブツ、と個人的に思ってたのですが、結局自分では使うことはありませんでした。なので、新品です(笑)。こちらは「PLAYER'S SERIES」というシリーズ名でJMIが製作した、コンパクト・タイプのトレブル・ブースターです。回路はRANGEMATSERと同じですが、基板構成も(当然ながら)違いますし、トランジスタはAC127を使用、LEDと電源アダプター対応、というユーザー・フレンドリーな仕様です。既にPLAYER'S SERIESは本国で全種廃盤となっており、最後の販売となります。
こちらも数量は1ケのみ、価格は18000円(送料/税込)となります売却済みとなりました)。


以上、今回は全部で4ペダル、の販売となります。冒頭でも書きましたが、アウトレット・セールではありますが商品はすべて新品のブツです。箱、証明書、本国イギリスでの保証書、あと布製のJMI袋が付きます。

 もしご希望の方がいらっしゃれば、どのモデルをご希望か、を明記の上、こちらまで直接メールにてお問い合わせいただければと思います(ただし勝手ながら匿名でのメール/ご質問には基本的にお答えしていません。お名前の記載をよろしくお願いします)。限定数での販売/先着順、となりますので、売り切れの際はご了承下さい。また、JMI製品ではこの他にももう少しアウトレット品を用意するつもりですので、今後の続報もご期待ください。



 上記の英JMIとは関係ありませんが、最後に余談です。以前MENATONEのTHE PIGというカスタムメイドのエフェクターを当ブログで紹介しましたが、「オレも欲しいんだけど、どうやったら買えるの?」というご連絡をいくつか頂きました。基本的に直接メールでMENATONEにオーダーするしかないのですが、ビルダーのブライアン・メナ氏から「通常製品の製造でメチャ忙しいから、カスタムメイドを受け付けてるヒマがない。おそらくもうTHE PIGは作らないだろう」みたいなメールを貰いました。んー、惜しい、惜しすぎる。TONE BENDERとは関係ないですが、個人的にここ数年では最も「オッ!こりゃスゲエ」と感動したペダルだったからです。そこで、ブライアン・メナに無理を言って、3ケだけ当ブログ向けに作ってもらうことになりました。入荷したら、改めて告知しますので、もしご希望の方はそれまでお待ち下さい。
ていうか、実はMENATONE製品も、入荷まですごーく時間がかかります。なので、正直今でも不安です(笑)。実際に入手してから、改めてご報告したいと思います。

10.12.2012

[SALE] JMI Tone Bender MK1 - Mick Ronson Sig.


 さて、前回チラリと告知しましたが、英国JMIの製品のアウトレット・セールです。チマチマとやってる当ブログですし、セール、と言ってみた所で大々的にやるようなモノではないのですが(笑)。

 今回のブツは、4ケのみ限定、ということになりますが、JMIのTONE BENDER MK1リイシュー品のミック・ロンソン・モデルのアウトレット品です。2010年にリイシューが始まったMK1ミック・ロンソン・モデルですが、新品で売り出すのはこれが最後になります。つまり、もう作ってないんですよね、JMIでは。

 以前当ブログにてこのモデルの2010年版を紹介した時の仕様と比較いただければより判り易いとは思うのですが、今回のこの4ケの「何がアウトレットなのか」を以下に記します。まず大きなポイントは「木製の化粧箱がない」ことです。
 既に「ミック・ロンソン・モデルは作ってない」ことを以前にJMIから聞かされていたんですが、「だって通常版MK1はあるんだから作れるでしょう?」と質問してみました。そしたら「木箱がもうない」ていうことになってたんですよね。

 さらに、当初と違う点があります。それはトランジスタです。2010年の段階では、ブラックキャップのOC75が1ケ、それとテキサス・インストゥルメンツ製の2G381が2ケ、という合計3ケのトランジスタを使っていました。これが、今回のブツでは初段がOC75ではなく、無印(註:おそらくRCAかTEXAS INSTRUMENTS製だと思うのですが、文字が読めませんでした。ご覧のように、シルバーのTO-5ケースに入ったモノです)のゲルマ・トランジスタとなっています。後段2ケはそのまま2G381なんですが、何故初段を変更したかは理由が判りませんでした。
 基板上の他のパーツとの接触を避けるため、写真でご覧頂けるようにトランジスタの下に絶縁用のテープがペタッと貼ってあるのがわかります。今回販売するもの4ケとも、全てこうなっていますことを予めご了承下さい。

 もちろん気になるのは「音が違うのかどうか」ですが、今回の4ケ、全部試してみたところ、いつも通りのJMIのTONE BENDER MK-1の音でした。やはり、TONE BENDER MK1の回路、そしてその回路の核となる後段のトランジスタにオリジナル通りの2G381を使えば、こういう音になるんだな、とあらためて確認できました。当然当方が持っている2010年版のMK1ミック・ロンソンSIG.とも比較しましたが、音には違いがありません。以前から「JMIのMK1のサウンドは、トップエンドがややシャーシャーする」と書いてきましたが、今回の4つもその点もまったく同じです。音のクオリティーは他のJMI製品と同じです。ただし、初期のブツとはトランジスタが違うことも事実です。

 さて、この限定4ケのアウトレット品は、新品として販売するものではありますが、長いあいだJMIのファクトリーで放ったらかしになっていた鉄製ケースを使って製造したものなので、若干の塗装カケがあります。写真で撮影した部分は、今回4つあるブツの中でも一番デカい塗装カケ部分の写真です。ネジ穴の下のところがチロっと禿げている部分です。これより大きなカケはなく、他は至って新品同様ではありますが、現在の状態で既にこんなカンジであることを予めご報告させていただきました。

 そして最後の写真でご覧いただけるように、ファズ本体以外の付属品は、ミック・ロンソンの伝記本「THE SPIDER WITH THE PLATINUM HAIR」、そしてミック・ロンソンの生写真、以上になります。今回はアウトレット品なので、JMIの証明書等は付きませんが、製品シリアルをこちらで控えておきますので、勿論保証等はこれまで当サイトを通じて販売したもの同様に対処させていただきます。

 価格は40000円(送料/税込)とさせていただきます。最初にも書きましたが、4ケのみです。もしご希望の方がいらっしゃれば、こちらまで直接メールにてお問い合わせいただければと思います(ただし勝手ながら匿名でのメール/ご質問には基本的にお答えしていません。お名前の記載をよろしくお願いします)。

 限定数での販売/先着順、となりますので、売り切れの際はご了承下さい。また、JMI製品では他にもアウトレット品を用意するつもりですので、今後の続報もご期待ください。



 11月16日追記:上記のJMI TONE BENDER MK1 MICK RONSON SIGNATUREのアウトレット品は完売しました。お買い上げいただいた皆様、有難うございました。
 

8.29.2012

JMI - Tone Bender MK1.5 (Mullard OC75 Limited)


 新製品のご紹介です。先日チラリと「JMIの新製品がありますよ」と書いたことがあるのですが、やっと手元に届きました。その経緯を含めて書いてみたいと思います。

 簡単に言えば、TONE BENDER MK1.5です。基本的に今までのものと変わりありません。が、なぜ新製品かといえば、トランジスタが違うからです。今回はイギリスのMULLARD製の古いOC75を使いました。
 以前からMK2のリイシュー品ではこの英国MULLARD製のOC75を使ったものが(金色と銀色の2種類で)出ている事は書いてきましたし、現在も手元に在庫もあるので絶賛発売中、ということになりますが、そのMK1.5版、ということになります。

 「ねえ、まだMULLARDのOC75て残ってるの?」「ああ、あるよ」「じゃあそれでMK1.5作らない?」「ああ、いいね」そんなやりとりを英国JMIとしました。たしか春ごろのことだったと思うので、もう半年くらい前のことですが。えへへ、つまり、今回の新製品も当方のワガママから出来上がった、ということになりますねえ(笑)。

 そういうワケで、回路自体はこれまでのMK1.5と変わりありません。筐体も、シルヴァーグレイのバージョンを使用しており、パっと見た目は以前と変わりありません。が、裏をみるとちょっと違いますね。ゲイリー・ハーストのサインがプリントしてあり、「TONE BENDER INVENTOR(開発者)」とのクレジットが、そして「THE CLASSIC BRITISH EFFECT」という文字も入っています。

 ここでまた余談になりますが、当然ゲイリー・ハーストは今もJMIと仲が良くて、いろいろと協力関係にもあるわけですけど、JMIのボス、ジャスティン・ハリソンが「ゲイリー・ハーストていうブランドでTONE BENDER出そうかなあ。サインをババンと入れて。どう思う?」と当方に聞いてきたことがあります。
 で、こう答えました。「ああ、いいかもね。でもサインを表にババンと入れるのはやめてよね。見た目は昔(60年代のオリジナル)と全く同じにしたほうがいい、と思うから。だからサイン入れるならバックパネルか筐体の中か、どっちかにしてほしい」。結果、サインに関してはそうしてくれた、てことになりますね。ゲイリー・ハースト・ブランドがどうなるのかはまだ決まって無いようですが。

 閑話休題。トランジスタはとても貴重な大昔のOC75ですから、そんなに状態(見た目での)がいいわけではありません。それでもしっかりMULLARD/GREAT BRITAINの文字が残っているのは幸運、というしかないですが。同様に、どんな数値でも選べる、というほど豊富なストックなぞあるわけでもないので、当然のようにバイアス・コントロールのための内部トリム・ポットを採用しています。

 早速音を試してみました。んー、通常の(無印OC75を使った)JMIのMK1.5とそんなには変わりませんね(笑)。細かい違いを探ろうと思ってしばらく弾き続けて、感じたことを以下に書いてみます。MULLARD版のほうが、飽和するポイントが少しだけ早いようです。なので、通常版よりもツマミの位置決めをするときに慎重になりますね。
 ギターのボリュームには十分に(他のMK1.5製品と同様に)ビンビンに反応しますが、その滑らかさ(歪みの深さではなく、そのグラデーションのかかり具合、という意味です)はやや違いました。ギターのボリュームを増やしていくと、MULLARD版のほうが、一気にグワっと歪みが持ち上がるポイントがあります。
 ただしこの点は、TONE BENDERをお試しいただいた方であればお判りかと思いますが、ギターのピックアップの出力等に関係してくるポイントでもあるので、お手持ちのギターによって少しずつ印象は違うかもしれません。もともとMK1.5はそれほど音量がドバッと持ち上がるファズではないので、その点は通常版どおりですね。

 もちろんMK1.5はゲイリー・ハーストの監修で発売されていますので、裏蓋のサインだけでなく、認定書にもサインが入っています。

 さてさて、このファズは上記したように日本のヘンなファズ・マニアのワガママで作ってもらったものなので、その製造数は決まってません。一応日本向けに3ケだけ入荷しましたが、ご希望の方にはもちろんお譲りします。値段はMULLARD OC75を使ったMK2と同じになります。一応、1ケは当方が使おうと思ってるので、お譲りできるのは2ケのみ、ということになりますが、興味あるかたはご希望の方はこちらからメールでお問い合わせいただければと思います。

 最後に、このファズとは直接関係ありませんが、ゲイリー・ハーストのプチ情報(笑)です。もう2ヶ月くらい前のことになりますが、JMIはゲイリー・ハーストのインタビュー動画を制作し、YOUTUBEにアップしています。ので、それをここに貼っておきます。5分ほどの動画ですが、60年代のTONE BENDERのこと、JMIでのリイシュー品のこと、そんなことを語っていますね。
 動画の中でも「裏蓋のゲイリー・ハーストのサイン」に関してちょっと出てきますが。まあハッキリいってサインがあろうが無かろうが音には関係ありません(笑)。そして、なぜかバックにT-REXの「RIDE A WHITE SWAN」を使っていますが、この曲はおそらくTONE BENDERではない、と思うんですよね(笑)。

 まだまだ写真や関係者の証言といったモノはないので、推測の域を出ない、という情報ですが、マーク・ボランはJOHN HORNBY SKEWS(JHS)社のSHATTERBOXを使ってた時期があります。なので、「RIDE A WHITE SWAN」もそうなんじゃねえか?というのが現時点での大方の意見です。パリパリっとした歪みなので、トレブル・ブースト(RANGEMASTER)の可能性も否定できませんが、ソロで出てくる「明らかなファズの歪み」はRANGEMASTERでは出ないものですし。SHATTERBOXならファズ+トレブル・ブースト、というエフェクターなので、可能性も高いなあ、と思っています。
 ただし、この曲を宣伝に使ったのは理由が2つある、ということを知っています。ひとつは、ジャスティン・ハリソンが大のT-REXファンだということ、もうひとつは、JMIが最近SHATTER BOX(金色でフットスイッチが2ケついた、JHSのSHATTERBOX)を復刻したからです。そちらはまだ未入荷ですが、届いたらあらためてご紹介しようと思っています。


1.11.2012

JMI - Tone Bender Professional MK2 (Mullard OC81 Limited)


 遅ればせながら、新年最初の更新になります。本年も何とぞよろしくお願いします。いきなりですが昨年の年末、個人的にちょいとしたビッグ・ニュースが飛び込んできました。第一報は12月21日夕方6時からの英BBCニュースの中で報道されたのですが、どんなニュースかと言いますと、なんと1973年にデヴィッド・ボウイがBBC「TOP OF THE POPS」で演奏した映像が、38年振りに発掘された、というニュースです。
 当方はボウイ・ヲタクなのでそれだけで「何っ?」と大騒ぎしてしまうのですが、これだけなら本ブログとはあまり関係ありません。が、12月24日のTOTPクリスマス特番でその発掘映像がついに放送され、動画でこれを何十回も見て、もう黙ってはいられません(笑)。元々は1973年1月4日にTV放送されたソースですが、あまりにも奇麗な映像なのでその点にもビックリですけど、動いているミック・ロンソンを見るチャンスはそうそうないので、そういう意味でも驚愕の映像です。

 そんなことよりも何よりも、このギターの音にはさすがにドビックリ。スゲエ。テレビ放送なのでそういう点(卓調整等)は差し引いて考えざるを得ませんが、現在公式CDで入手できるボウイのジギー時代のライヴ音源は、実際の会場の出音とはほど遠いものです。なので、ここまで生に近いギターの音、マーシャルMAJORと、TONE BENDER MK1と、ミック・ロンソンの68年製LES PAUL CUSTOMをリニアに聴ける素材としては超一級品の素材かと思われます。そしてこの音がどうやったら出るのか、という永遠の研究課題がまたしても残されたわけですね。2:18を境にファズの音に切り替わるわけですが、このときワウはどうなってたんでしょうか?(2:48まではOFFのようにも聞こえますね) 勿論アンプのセッティングも気になる所です。
 「TOP OF THE POPS」は通常だと音が前録りで放送素材はアテフリなのですが、ここで見る事の出来る演奏は生演奏だと推測されます。後半でベースが2小節分尺を間違えた部分がそのまま演奏されていることが確認できますし、「完全なライヴ」とナレーションでも言ってますしね。
 アンプのツマミの位置とか、どのタイミングでファズを踏んでるかとか、ボウイ様のジャケットの素材は一体なんなのか、なんてことも含めてこの映像をそれこそ何十回も凝視してるわけですが、そんなオタク心とは一切関係なく、やっぱり「カッコイイ」というのはこういうことだな、とか確信を深めたりもしました。



 さて、今回の本題は実は別にあります。左に掲載した写真は最新入荷した英JMI製の TONE BENDER PROFESSIONAL MK2 の、MULLARD OC81トランジスタを使用した限定品というものです。一応ラインナップとしては以前こちらでご紹介したものと同じということにはなるのですが、マイナーチェンジが施されることになりましたので、ご紹介がてら、ご検討願いたいと思います。

 まず大きな違いの1つめ。それはトランジスタです。以前掲載したものは名前の通り「MULLARD OC81D」というトランジスタを使用した、限定10ケのみの製造品、ということになってたのですが、実は合計製造数が10ケにも至らない段階で「最高のOC81Dトランジスタがもうストックがない」ということになりました(つまり、相当数の貴重なトランジスタを捨てるハメになったワケですね)。ですが、以前にも当方が指摘したように、実はOC81DというトランジスタはOC81と基本的スペックは同じパーツとなります。そこで「ではMULLARD OC81Dではなくて、MULLARD OC81にしよう」ということになったんです。
 パーツのレア度でいえばOC81もOC81Dも同じくらい貴重ですし、値段も変わりません。が、OC81Dでファズを製造するのが困難となった今、OC81でなら作れる」ということになり、今回の仕様変更と再入荷、となったワケです。

 まだあります。変更点その2。それは塗装の「色」です。写真では、もしかしたらパっと見では変わってないように思われるかもしれませんが、塗料を変えました。以前よりももっと銀色に近い、シルバーグレーのハンマートーン塗装になっています。以前から当方が「あんなツブツブのグレーじゃなくてさあ、もっと銀色に近いし、ハンマートーンも大粒、ていうか、なめらかでしょ、本物は」と何度かJMIに指摘したこともあって、今回からその新しい「シルバーグレー・ハンマートーン」を試してもらったわけです。

 実は上のトランジスタの件も、この塗料の色の件も、こんなクダラナイFUZZブログをシコシコと書いている(笑)日本人の当方個人が、無理を言って本国JMIで実現してもらったことなので、もちろんJMIスタッフには感謝感激です。内部の製造工程はこれまでの製品と変わりなく、また実際に以前のOC81D版と今回のOC81版の出音を比べてみても、音は同じです。個体差のレベルでの違いはあるかもしれませんが、たまたま今回比較した上ではその個体差もあまり感じない、というくらい同じ傾向です。MK2回路で、しかもOC81特有のミッドレンジの飽和感と密度の濃さは、遜色なく堪能していただける、と思っています。

 お問い合わせやニーズがあったにもかかわらず、以前の「MULLARD OC81D版MK2」は当方の手元に結局計5ケしか入荷しませんでした(それらは全て販売済みです)。で、今回のこのOC81は今現在手元に3ケ入荷しています。1つは当方が使おうかな〜と思ってるのですが、他の2ケは販売可能です。価格は以前のOC81D版より少し下げました。これは特殊な事情があったワケではなく、単純に円高の恩恵です。とはいえそれでも新品のファズとしてはベラボウに高額商品であることには変わりありません。また、今回以降このファズが再入荷するかどうかは現時点で未確定です。それでも、もしご興味を持たれた方がいらっしゃれば、価格と在庫に関してはこちらからメールでお問い合わせいただければと思います。お早めに(笑)。


9.29.2011

JMI - Dallas Rangemaster Reissue

 
 さて、RANGEMASTERに関して今回も続けます。オリジナルに関しては、中身やユーザーを含めて過去に書いてきた通り、そして当方は魔法の箱等と形容してますが、もうすでに有名なエフェクターなので、実はそれほど改めて発見したりすることはないかもしれません。随分昔からクローン製品が沢山ありましたしね。

 ですが、イギリスのJMI社から、2009年にこのRANGEMASTERの復刻品が発売された時はビックリしました。中身はもちろんですが、外身、つまり筐体までオリジナルと同じように作ってあったからです。今回はその復刻品のご紹介です。
 とかいいつつ、いきなりですが既に面倒臭いことに(笑)現JMIからはRANGEMASTER、もしくはTREBLE BOOSTERと呼ばれるエフェクターが今5種類もあって(笑)、全部RANGEMASTERの回路だったりもします。その辺をキチンと整理しつつ、順に見ていきたいと思います。

1. まずは一番基本となるJMI RANGEMASTER復刻品です。ご覧のように完璧に見た目が復刻されているばかりでなく、回路や箱まで(!)オリジナルと同じ様に作られました。とはいえ、今は当時と時代が違います。故に一部のパーツは違うものが使われています。
 トランジスタはシルバーキャップのOC44ですが、これはMULLARD製品ではなくて、おそらくNKT製のものかと思われます。60年代のゲルマニウム・トランジスタのNOSパーツです。また。ポットは現在一般的なフツーの(笑)ポットに、そしてキャパシタもイエローキャップの新品が使われています。
 ちなみに、電池の交換は後ろの真鍮色のパネルにある6角ナットをはずして簡単に行えますが、写真にあるように回路/基板部分を写真撮影しよう、と思った時には、筐体の底にあるネジを5つ外して、筐体上部分をズズズズっと滑らせて外します。正直これがスッゴイ面倒です(笑)。
 オリジナルもそうですが、筐体背面から延びているアウトプット・ケーブルは、長さが40〜50cmくらいしかありません。なので、これを直でアンプに刺すためには、RANGEMASTERは当然ながらアンプの上とかそばに置かないといけませんよね。そういう所までこのリイシュー品は律儀に復刻されていますが、正直使うにはやっぱり多少の面倒さはあります。

2. 上で「基本となる」と書きましたが、それとは別に限定版として、2010年にJMIは限定で、60年代の英国MULLARD製ブラックキャップ・トランジスタを用いたRANGEMASTERを制作/発売しました(たしか20ケか25ケか、そんな数だったと思います)。しかもそれは2種類あって、ひとつはMULLARD OC44を用いたもの、もうひとつはMULLARD OC71を用いたもの、というわけです。
 TONE BENDERで英国MULLARD製トランジスタを採用した時もそうでしたが、やっぱりお値段は高いです。それは純粋に英国MULLARDのトランジスタがもう殆どないから、につきます。当方でも一応このOC44、OC71版両方とも各1ケずつ仕入れましたが、今後仕入れるかどうかは決めていません。もし興味をもたれた方はお問い合わせ頂ければと思います。

3. 以上のような復刻精神に熱をいれた(笑)リイシュー品とは別に、もうちょっとコンテンポラリーな仕様のトレブル・ブースターもJMIから発売されています。
 まずは、RANGEMASTERとまったく同じ回路を、TONE BENDERと同じ筐体にブっ込んでみた、という JMI TREBLE BOOSTER があります(写真左)。このエフェクターに使用されたトランジスタは一番上の「基本の」RANGEMASTERと同じ、NKT製OC44ですが、当然のように「足でオン/オフできる」というデカいメリットがある訳ですよね。この製品は価格も1.のRANGEMASTERと同じなんですが、生意気を言わせてもらえれば、それほどカッコイイとは思えません(笑。そういうわけで当方ではこの3.のトレブルブースターは取り扱いをする予定がありません)。

4. まだあります。JMIは最近、ちっちゃい筐体にRANGEMASTER回路をブッ込んだ PLAYER'S SERIES TREBLE BOOSTER を発売しました。こちらはNPN回路にするために、トランジスタにはAC127が使用されています。LEDインジケータ付き、そして9Vアダプター使用可能、そしてなにより圧倒的に小さい筐体(MXRより小さく、薄いです)に収まったこのペダル、さすがに使い勝手は最高です。こちらは新製品でもありますし、JMI製品中最もお手頃な価格ということもあって、既に取り扱いしています。

 商品の紹介は以上になりますが、もちろんこの復刻版RANGEMASTERは、イギリスJMIがそのデモ動画をいくつか作成していますので、ここに2つ動画を上げてみます。

 左側は、上記ナンバリングでいうところの「1.」のRANGEMASTERのデモ動画です。復刻品のノーマル版、というヤツで、トランジスタにシルバーキャップのOC44を用いたものです。ご覧のように、ギターはテレキャス、アンプはJMIのAC30/6TB復刻品を使っていますね。それと、右側のほうの動画は英国MULLARD製のブラックキャップOC71をトランジスタに用いて超限定版として制作されたもの、の動画です。こちらの動画はトランジスタの違いがどうエフェクターに反映するか、を比較できるように載せてみました。似たような音といえば似たような音ですが(どちらもRANGEMASTERですから当然ですけど。笑)、中のテロップで説明されているように、OC71のほうが「歪みはちょっと弱い、でもそのかわりエッジがより強調される」と書いてありますね。パリパリした印象があると思われます。ただし、マイキングのせいで左(OC44)の方はやや残響音が厚めに入ってしまってるので(録画した場所の問題かも)、単純に比較できませんが、言わんとしていることはお判りいただけるのではないかと思います。

 さて、最後に余談をいくつか。上記した2.の「高級版」RANGEMASTERには、さらに少数限定で「イエロージャケットのMULLARD OC44トランジスタ」を用いたものもありました。限定10ケだったと思いますが、当方がJMIのディーリングを始めたときには既に全部売り切れになっており、今はもう作っていません。へー、こんなトランジスタがあったんですね。知りませんでした。
 それから、以前もチョロっと書きましたが、現在のJMIは「DALLAS RANGEMASTER」を商標登録しています。なので、最初にJMIがRANGEMASTERを復刻した時に、65年のDALLAS製オリジナルとおんなじラベルも復刻できたわけです。その後この箱のラベルは無くなってしまったんですが、先日「あれ、可愛いからまたあの箱で出荷してくんないかなあ?」と本国にリクエストを出しました。「ん、わかった。検討してみる」とのことです。たかが箱、されど箱(笑)、というわけで、またピンク&白のラベルにお目にかかれると嬉しいですね。